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出てくるままに書き出してみる。

私は四人家族の次女に生まれた。

父と母、4歳上の姉とわたし。

物心ついた頃には
毎晩、姉と家に2人きりの生活でした。

夕方過ぎに
ドレッサーの前に座る母。
その姿を見るのがとても嫌だった。

綺麗にお化粧をし
派手な洋服を着て出かける母を
いつも見ていた。

こんな姿見たくない。。。

きっとそれは
「母」ではなく、「女」だったから。

また行くんだ。
心の中で、いつもそう思って
寂しくて、泣きたくて

でも、ただ黙ってやり過ごしていた。

行かないでと言っても
出ていってしまう母を
もう見たくなかったし

行かないでと言った言葉を
受け入れてもらえなかった
痛みと悲しみを
もう感じたくなかったから。

そして
言葉には出さないけれど
母から伝わってくるもの。

それを感じると、

母を困らせたくないから
私は寂しい気持ちを、涙を、我慢して
母を見送ろうと
ある時から思ようになった。

「行ってらっしゃい」と言ってドアを閉め
鍵をかけた瞬間に涙が溢れる。



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