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K瀬さんが可愛すぎる

まず初めに言っときます。おそらく私は変態です。

2021年8月
18歳、大学受験の年。

強制的に10時間の自習を強いられる5日間。
少々頭のおかしくなった私は唯一の楽しみを見つけてしまった。

なんていったって同じ教室にいるk瀬さんが可愛すぎる。むり。なんなのあのどタイプ。めっちゃ理想。友達になりたすぎる。可愛い。

チキンな私はそんな理想ストライクの女の子に声をかけることができるわけもなく、ただチラチラと見ては可愛すぎるッッッと悶える日々。
変態、変態すぎる。私だったら絶対嫌。気持ち悪すぎ。

そんなk瀬さんとの出会いは3月。ある授業が一緒だった。k瀬さんは友達2人といつも3人でいて喋っていたからうるさいなと最初は思っていたけど耳元に光る複数のピアスが私の心を惹きつけて離さなかった。ピアスをばちばちに付けてる子に魅力を感じるタチだから(髪金髪とかでピアスばちばちなのに頭脳明晰がタイプ)同い年でばちばちにピアスをつけてるけどかしこいk瀬さんがどタイプだった。そして私はふりふり〜の可愛い女の子ももちろん好きだし可愛いと思うけどやっぱりモノトーンでかっこいい寄りの半ヤンキー(言い方)にはさらに心惹かれる。あんなに不良なのに頭良いんだ!?!ギャップ!最高!あ〜好き〜(そんな風になりてえ)って気持ちになる。うん。理想。素敵。k瀬さんは高校生なのであのばちばちに光るピアスが校則に反してるのは明らかだったし不良なのは一目瞭然。それで頭も良くて見た目もかっこよさの中に可愛さを秘めている。まさに理想。憧れ。好きにならないわけがない!!!

8月まではあ〜気になるなあ。友達になりたいなあ。くらいで済んでたんだけどついに8月の中旬に頭がおかしくなったみたいでそっからk瀬さんへの愛が止まらないこと止まらないこと。なんにしろ5日間の強制自粛の後は1日空けて5日間の合宿が始まり、それが終わったと思えばさらに1日空けて5日間の後期合宿が始まりさらにまた一緒と。1日空いてはいるもののまあ計15日間は四六時中一緒の空間にいたわけで……。

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ここまでが2021年夏の記録。
なんとしても書き上げたい欲が強いので、1年越しに終わらせようと思う。
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あの夏、k瀬さんがいたから乗り越えられたと言っても過言じゃない。そのくらい可愛かったし、私にとっては塾に通う気力になったのだ。あの後、英語最上クラスにいるk瀬さんのとこまでクラスを上げ、週に2回は同じ授業を受けられる状況を作り上げた。(キモ) 最後まで友達になることはなかったし、k瀬さんと偶然第1希望が一緒だったから合格出来たら「友達になってください」って声を掛けようと思っていたけど落ちた。k瀬さんがどうなったのかは知らない。今どこで何をしているのかはわからない。もう一生会うことはないと思う。でも忘れられないと思う。私は貴方と友達になりたかった。それなら迷わず声を掛ければよかったのかもしれない。だけど醜いプライドが予防線を張った。頭も良くない、顔も可愛くない、コミュ力もない。そんな私がk瀬に声を掛けて拒絶されるのが怖かったのだ。だから自分に条件をつけた。k瀬さんに拒絶されたとしてもk瀬さんのせいにできるだけの条件を。明日の朝になったら、k瀬さんが話しかけてくれたら、k瀬さんと同じ1番上のクラスになれたら、第1志望に合格したら………。結局臆病だった。最後の最高レベルの条件が達成されるまで自信がなかった。最高レベルの条件は達成できなかったし、もし達成していたとしてもダメだったかもしれない。彼女はもう私のことなんてきっと忘れてしまっているだろう。でも私はあの冬に見た黒いパーカーを着て紙パックのコーヒー牛乳を飲む彼女を忘れないと思う。もしまた会えたら、今度こそちゃんと声を掛けよう。


「k瀬ちゃん、友達になってください」


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