明日起きられる確証がない
クライネ・レビン症候群。
聞いたことがある方はいるだろうか。
おそらく、ほとんどいないはず。
当事者、睡眠専門医などでなければ。
私は今年の8月から
突然2日眠ってしまうという
現象が起きはじめた。
目が覚めたら、2日後なのだ。
はじめは意味が分からなかった。
寝た時の記憶もおぼろで、
思い出すところから始めた。
なんで…?そんな思いが渦巻いた。
県外の専門医に相談したら、
『クライネ・レビン症候群かもしれない。』
と言われた。
一応、医療従事者の端くれだが、
初めて聞く病名だった。
2日間眠る症状はその後も続き、
今でも月に1度はある。
24時間以上の日もある。
私は寝ることが怖くなった。
次目覚めるのはいつなのだろうか。
1人暮らしの部屋でぼんやり考えたら、
涙が出た。
明日起きる確証がない。
まして、2日以上眠ってしまう
可能性もある。
私は先の主治医に、
人間はどれくらい眠り続けたら
死に至るのか聞いた。
まったく水分を取らずだったら
1週間〜3週間と言われた。
そして、励ましの言葉なのだろうが、
『まだそんなに眠ってないから大丈夫。』
とも言われた。
まったく励ましになっていないが。
大事な予定がある日の前日の夜は
眠ることができなくなった。
今夜もそうだ。
眠らずに明日を迎える。
早く朝日が昇らないかと待ち焦がれる。
そこに孤独が追い討ちをかける。
たった1人、私しかいない部屋で、
ただ起きている。
無理矢理やることを詰め込んだ。
孤独だ。
孤独と絶望を感じる。
いつまで続くのか。
治療法はない、支えてくれる人もいない。
いつのまにか死が身近になった。
死ねない。
ギリギリの気持ちで考える。
私はまだ幸せになっていないじゃないか。
そう言い聞かせる。
幸せが何なのかも分からないけれども。
早く、朝日が差し込めばいい。
そう願いながら、今夜も孤独と闘う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?