ZEROエンブレム-HDTV1080

ZEROから始まるリネレボ生活!! No. 11

ピンッ ポン パン ポンッ ♪

要塞戦イベントの用意が整った ZERO血盟がアジトでいつもの様に雑談をしていると、イベント開催を知らせるアナウンスが流れたのにゃ。

それでは各血盟の皆様は、それぞれの要塞に移動をしてください。
もう間もなくLR要塞戦を開始致します。

「さあいよいよ本番ね! 皆んな! 移動するわよ。」

ご主人様の掛け声で ZEROのメンバーは続々と戦争会場である要塞へと移動し出したのにゃ。
しかし、キス魔さまは何故か直ぐには移動せず、皆様よりもやや遅れて戦場にやって来られたのにゃ。
そんなキス魔さまにご主人様はどうしたのかと不思議に思い尋ねられた。

「キスっちどうしたの?」

戦場に着いてもキス魔さまは何やら考えられてるご様子で、しきりに小首を傾げていたのにゃ。

「ねぇ、まんまっち。この一回戦の相手血盟名って何か怪しくない?この『ぶんどる血盟』って何処かで聞いたような気がするんだけど…。」

キス魔さまは相手血盟情報の画面を指差しながら、ご主人様に意見を求めたのにゃ。

「確かに!『ぶんどる』って、あの子のよく使う言葉よね…。」

そうなのにゃ、『ぶんどる』とは ZEROの血盟メンバーであるアウローラ様がメンバーの誰かが良いアイテムやリアルで何か良い物を得たりした時に、それを欲しがる時などに よくお使いになる言葉だったのにゃ。

「ちょっと敵血盟メンバーの一覧見てみよう!」

キス魔さまは画面のパネルを操作して、ぶんどる血盟メンバー 一覧を表示されたのにゃ。

「やっぱり、盟主がアウさんだわ!しかも他のメンバーを見てキスっち。」

「しまさんにカイロ・レンさん…ets。これって元StrikeShotじゃないか!?」

StrikeShotとは ZERO血盟の同盟血盟で1番仲の良い血盟なのにゃ。

「アウさん一体どうしてこんな事してるのやら…。でも、今は要塞戦に集中しなきゃね!
皆んな!先ずはバフ塔奪取から始めるよ!それからはキスっちの指示に従って行動してね。」

そして要塞戦イベントの幕が切って落とされたのにゃ。
開始とともに ご主人様の指示通りバフ塔に向かおうとした ZEROのメンバーは、ぶんどる血盟の意外な行動に開始早々動きが止まってしまったのにゃ。

「ねこにゃん♪ ぶんどる血盟が全員こっちの防衛塔目掛けて迫ってくるよぉ♪」

最初に気付いたのはルウ様だったにゃ。
ぶんどる血盟は何と、開始早々から 自軍、敵軍のバフ塔奪取など目もくれずにZEROの防衛塔目掛けて ほぼ全員で押し寄せて来たのにゃ。
要塞戦のセオリーなど関係無いとばかりの勢いに、ご主人様と ZEROのメンバーはその場で棒立ちとなってしまうのにゃ。

「キ、キスっちどうしよう? こんな展開予想もしてなかったから、どう対処していいか分からないんだけど…。」

ご主人様の横でキス魔さまは顎に手を当てながらどうしたものか考え込んでしまわれたのにゃ。
どうやらキス魔さまでもこの展開は予想の範囲外だったみたいなのにゃ。

すると、そこへ勢い良く敵軍の中へ突っ込んで行く人影が一人いたのにゃ。その人影は元StrikeShotの面々を千切っては投げ、また千切っては投げ…。

ん?こんな光景を吾輩は以前見た気がするのにゃ…そう!その影の主はやはりルウ様であったのにゃ。

「あははっ♪ やっぱり斬り刻むなら人間だよねぇ〜モンスターとは楽しさが段違いだよぉ〜♪ 」

ルウ様の特攻のお陰か、 ZEROの血盟はさっきまでの動揺がなくなり、徐々に敵兵の数を減らしていったのにゃ。
その様子を見ていたキス魔さまは、すぐさま次の行動に移るよう血盟チャットで指示を出したのにゃ。

「よし! 陛下とヲリさん達1班は敵軍のバフ塔奪取ヨロシク!盟主班と防衛班以外の残りは自軍バフ塔へ。」

ZEROのメンバーはキス魔さま指示のもと、敵バフ塔、自軍バフ塔へ向かっていったのにゃ。

「なになにぃ もう終わり? やっと楽しくなって来たところなのにぃ♪ 」

ルウ様は誰も居なくなった戦場に不満なのか少し残念そうなご様子なのにゃ。
それを見て ご主人様はルウ様の肩に手を置きながら…

「ルウっち ありがとう。 でも、あまり無理はしないでね、私達盟主PTは戦死したら復活出来なくて、元の世界に戻れなくなっちゃうんだから。」

「そだねぇ〜♪ 楽しくて ちょっと夢中になりすぎちゃったかもぉ♪ 」

ご主人様の慰労の言葉にニッコリッと笑いながら振り返えったルウ様は、とても先程までの戦闘狂とは思えないほど可愛いらしい笑顔になっておられたのにゃ。
そのつぶらな目の奥には恐ろしいまでの眼光が潜んでいるとは
ご主人様は知る由もなかったのだが…。

[血盟]ネオン:ねこにゃん♪  敵軍、自軍のバフ塔取れたよ〜  

攻撃班のネオン様からバフ塔奪取の報告が入りZEROのメンバーに、より一層の活気が湧き上がった所で ここぞと言わんばかりにキス魔さまの新たな指示が出たのにゃ。

「よし!防衛班の1PTだけ残って全員攻撃に回って!!ここからは一気に刻印まで行くよん。」

そこからは ZEROの怒涛の攻撃が展開されていったのにゃ、防御塔はCatQueen様カルロス××様の活躍によりアッサリと崩壊したにゃ。
そして ご主人様を先頭に盟主PTと攻撃班が ぶんどる血盟の陣地になだれ込むように進軍して行くと、何故か敵兵は1人も居ないように見えたのだが奥のリスタート側まで進むと、ぶんどる血盟のメンバー全員が1人の人物を囲む様に密集していたのにゃ。

「あれって、アウさんを皆んなで守ってるみたいに見えるんだけど…。」

【ぶんどる血盟サイド要塞戦開始直前】

アウローラ様は戦争開始直前だというのに、自分専用の豪華なテーブルと椅子を用意して優雅に紅茶を嗜まれており。
そして側近と思われる兵士に要塞戦への指示を聞かれていたのにゃ。

「そうね。盟主PTはここに残って私を警護してもらえるかしら。残りは…よくわからないから、適当に全員で攻めて来なさい。」

「はッ? しかし、それでは こちらの戦力的にやがてジリ貧になり兼ねますが…。」

アウローラ様の指示を聞いた側近の兵士は半ば無謀とも思える作戦に異論を唱えようとしたのだが…。

「あら? 私の指示が聞こえなかったのかしら?二度は言わなくってよ。」

「は、はい! 全力でアウローラ様のご期待にお応え致します!」

側近の兵士は全身が硬直しながらも敬礼のポーズをとってアウローラ様の指示に従う意思を表したのにゃ。
それを聞いたアウローラ様は椅子から立ち上がり、集合している血盟員に檄を飛ばされたのにゃ。

「皆さん、いよいよ ZEROとの一戦が始まりますわ!この戦いを、ぶんどる血盟の…いいえ、私(わたくし)に見事な勝利で応えて下さいませ!!」

アウローラ様の檄に、ぶんどる血盟の隊員達は一斉に歓喜の言葉を口にしたのにゃ。

『ぬぅおおおぉぉ〜!!!アウローラ様に勝利を! ZEROしばくべし!!』

『アウローラ様に勝利を! ZEROしばくべし!』

『アウローラ様に勝利を!ZEROしばくべし!』

「さぁ! お行きなさい!!この下僕…皆の者!そしてわたくしに勝利の美酒を!」

『わぁぁあああああああああああ!!!』

ぶんどる血盟員はアウローラ様の指示通どおり、開始直後から一斉に ZEROの防衛塔目掛けて攻撃部隊全員で攻めて行ったのにゃ。
しかし、ルウ様の特攻をかわきりに勢いをました ZEROの反撃に敢えなく惨敗してしまうのにゃ。
劣勢になったぶんどる血盟部隊はアウローラ様に伝令の隊員を送る事となるにゃ。

「報告致します! ZERO血盟の勢いは凄まじく、自軍、敵軍バフ塔陥落!もう間もなくこちらにほぼ全ての攻撃部隊が攻めて来ると思われます!!」

その報告を聞いたアウローラ様はつぶさに次の指示を出したのにゃ。

「貴方達一体何をしているの!もう要塞戦何てどうでもいいわ!兎に角全員で私を守りなさい。」

【 ZEROサイド】

全員でアウローラ様を守る体勢になっているぶんどる血盟を見ながら ご主人様は焦る事なく占領の刻印を開始する事にしたのにゃ。

「それじゃ皆んな、刻印するよ!一応私の周りを囲んでおいてね。行くよ〜!」

両軍が睨み合う中、無事に刻印を成し遂げ、要塞戦イベント一回戦に勝利した ご主人様は、アウローラ様の所業を追求するより先にZEROのメンバー達と喜びを共にするべく一同村に戻る事にしたのにゃ。

「皆んなお疲れ様〜!最初は少しビックリしたけど、何とか一回戦を勝利する事が出来ました。これからもよろしくね〜。」

ひとしきり喜びを分かち合ったご主人様、盟主PT様方は、次に ZERO血盟の対戦相手である、ぶんどる血盟に歩み寄ったのにゃ。

「さて!アウさん、これは一体どういう事か説明してくれるかな?」

いつもは激しい怒りを露わにするご主人様なのだが、今回は相手がアウローラ様ということもあって最初は優しい口調で問いかけられたのにゃ。
でも内心ではやはり怒りの炎を燃やしているわけなのだが…。
ご主人様に説明を求められたアウローラ様は、草むらにチョコンと可愛らしく正座しており、どう説明したらよいものか分からないといったご様子でモジモジとしておられたのにゃ。

「あの〜…。その〜…。」

「モジモジしないで早く説明して!!」

「チッ♪」

ここでアウローラ様お得意のチッ♪が飛び出し、ご主人様の怒りの結界が一気に崩壊してしまったのにゃ。

「あっ! 今チッ♪って言ったわね!!どれだけ皆んなに心配させたか分かってるの?
今からいっぱい説教するから、そこに座りなさい!」

「もう座ってるの…。」

「口答えしない!!そんな子に育てた覚えはありません!」

「まんまさんに育てられた覚えはないよ?」

「んっもうこの子はまたそういう事を言う………」

この後アウローラ様はご主人様に永遠と説教される事となったのにゃ。

後から聞いた話なのだが、ヲリケン様に盟主PT参戦を進言されて、誤魔化しながら一旦は離席されたアウローラ様なのだが、やっぱり要塞イベントに参加したくなり、 ZEROの皆様をビックリさせようと盟主PT選別会議の内容も見ないで、PT参加の意思を示すYESボタンを押してしまったのにゃ。

しかし最後の盟主PTメンバーに選ばれたレオニール様と全く同時に押してしまったため、不具合が起こり本来なら不可能なはずの6人目のPTメンバーとして ZEROのアジトに召喚されてしまったのにゃ。

そう!あのアジトの片隅で人知れず出現した影の主はアウローラ様だったのにゃ!

自分が不具合で召喚された6人目のメンバーであると、つぶさに理解し困惑したアウローラ様はどうしてよいか分からず、一旦 ZEROを除隊してリネの世界で1人途方に暮れる事となる。

それから程なくして、しま様率いるStrikeShot血盟に拾われる事となったのにゃ。

そこでアウローラ様は言葉巧みに騙し…言いくるめ…いや、お願いしてStrikeShotの盟主となられたのにゃ。

アウローラ様が盟主になった途端に盟主のみが取得出来るというオリジナルスキルを覚えられたそうにゃ。

そのスキルは魅了と言うスキルらしく、その効果は相手を自分の思うがままにしてしまうという大変恐ろしいものであったのにゃ。

アウローラ様はそのオリジナルスキルを利用しStrikeShot血盟を私物化して血盟名をも改名したそうだにゃ。

元々StrikeShot血盟は要塞戦イベントに参加しており、一回戦を勝利したぶんどる血盟は続く2回戦の相手がシード枠の ZERO血盟だったわけなのにゃ。

ご主人様に、こっ酷く説教をされたアウローラ様は、その後 ZEROに再加入し、盟主PTの補欠枠としてメンバーに加わる事となったのにゃ。

こうして一回戦を無事に突破した ZERO血盟は、その日の夜アジトの晩餐で勝利の宴を開く事にしたのにゃ。

らんちゃん♪
@rantyann_0627
https://twitter.com/rantyann_0627


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