ZEROから始まるリネレボ生活!! No.14
あの初戦の要塞戦から数日が経過していたにゃ。ZEROは続く2回戦、3回戦と順調に勝利し、総数32血盟が残り4血盟にまで絞り込まれていたのにゃ。これから、ここまで生き残った血盟をサラッと紹介するのにゃ。
第1シード 夜宵血盟
ルシファー鯖一の戦闘力を誇る超実力派血盟!!今回の優勝候補No.1
第2シード spirit血盟
血盟功績では、どの血盟も敵わない!ルシファー鯖で夜宵と常に一二を争う実力は並みではない!
第3シード ドワ子の集い血盟
ドワーフだけで構成されたユニークな血盟!実力的には夜宵、spiritにやや劣るものの、結束力はルシファー鯖No.1!!
第4シード ZERO血盟
もう何の説明はいるまい!吾輩のご主人様が
盟主を務めるルシファー鯖No.1の仲良し血盟!!今回のダークホース的存在!
以上が要塞イベントを勝ち上がってきた4血盟なのにゃ。
どの血盟も一筋縄ではいかないが、果たしてLR要塞イベントを制するのは一体何処なのか!?
ルシファー鯖全員がその結果を固唾を呑んで見守っていたのにゃ。
ZEROの準決勝の相手はドワ子の集い血盟
本来ならシードの1、2は決勝で対戦するものだが、作者の都合か運営がおバカなのかは知らないが、早くも準決勝で潰し合ってくれるみたいで助かったと言うべきなのにゃ。
その当日、ZEROは準決勝の1時間前からアジトで部隊編成兼作戦会議を行なっていたのにゃ。
作戦参謀はやはりこの方、我がZEROの頭脳ともいうべきキス魔さまであったのにゃ。
キス魔さまはドワ子の血盟データー画面を見ながら、あれやこれやと的確な指示を出していた。
「よし、皆んなよく聞いて、これから言う指示を頭に叩き込んでおく様に!まず、ドワ子はバフ塔を自軍、敵軍問わず必ず取りに来るから、防御部隊のB1、B2、B3は自軍バフ塔を何としても死守する事!続いて、攻撃部隊のA1、A2及び盟主PTは敵バフ塔のカット!多分だけど暫くはこの両バフ塔の取り合いで結構な時間が掛かると思う。
もし、両方のバフ塔を制圧出来たら、そのまま攻撃部隊と盟主PTはそのまま一気に敵防御塔の破壊に向かって欲しい。それから……。」
この後も作戦会議は綿密におこなわれていったのにゃ、そして最後に最重要事項が伝えられる。
「最後にドワ子のジョルノ、秀吉44、野獣先輩この3名は特に戦闘力が高いので、皆んな十分注意するように!以上で今回の作戦会議を終了するよ。」
作戦会議は何の質問もなく無事に終了したにゃ。
でも、相変わらず血チャはワチャワチャしており、しっかり指示を聞いているのか、聞いていないのかは定かではなかった、いや、多分皆様はしっかりと聞いておられると信じたいにゃ…信じさせてにゃ!
そして、要塞戦準決勝開始1分前に ご主人様の檄が響き渡るのにゃ!
「皆んな、気合いはいい? ここもしっかり取りにいくよ〜!!
今度も勝って勝利の宴会を盛大にしようね!
『ねこまんまに勝利を!!!』」
ZERO全員
『ねこまんまに勝利を!!!!』
アウローラ
「それを私が ぶ・ん・ど・る ♪ 」
開始の号令 プワヮ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
どさくさに紛れて何か変な事を言った方がいたが、兎に角(とにかく)LR要塞準決勝の合図が鳴り響き、戦争の幕が切って落とされたのにゃ。
先ずはB1防衛隊の隊長であるネオン様が勢いよく飛び出し、自軍バフ塔の刻印を開始したのにゃ。
それに続き防衛隊全員でネオン様を援護する為、カットに来たドワ子部隊を迎え撃つ!
結束力の固いドワ子部隊はZEROの防衛隊を徐々に退け、刻印をしているネオン様が倒されてしまい、1回目の刻印は失敗してしまったのにゃ。
しかし、ZEROも負けておらず、自軍バフ塔の刻印可能状態をなんとか維持していたにゃ!
ネオン様は再び自軍バフ塔を刻印する為、即座に復活してZEROの部隊が踏ん張っているバフ塔へと向かったのにゃ。
その時、血盟チャットに聞き覚えのある、あの人物からの言葉が発せられたのにゃ。
[血盟]???:コンコン
ご主人様とカルロス××様は懐かしいチャットを聞き即座に反応する!
「トントン」
[血盟]カルロス××:トントン
[血盟]謎の人物:ヒノノニトン
「その独特の挨拶は!? ナンセンスさん!!!!」
そうなのにゃ!ナンセンス様とは、ZERO一番のムードメーカーだった方なのにゃ。
だったという過去形の表現をした訳は、以前ナンセンス様はZEROに在籍していたのだが、ゲーム嫌いであるお嫁さんのゲームばかりしないで、もっと家族を構って欲しいと言われたにもかかわらず、リネージュばかりしていた為、ついにお嫁さんが激怒して、ナンセンス様は泣く泣くキャラデリを余儀なくされてしまったのにゃ。
そのナンセンス様がこのタイミングでどうして現れたのかを、ご主人様は聞きたい気持ちでいっぱいなのだが、今は聞ける余裕がなかったのにゃ。
すると、ご主人様の状況を知ってか知らずかは分からないが、ナンセンス様は勝手に話し始めたのにゃ。
ナンセンス
皆さん、こんばんはー!
いやー、オリケンさんからZEROがやばいってメールが来てね。
居ても立っても居られなくなって、助っ人として来ちゃいました〜w
イベント限定だけど、よろしくお願いしまーす!!
オリケン
おう!ナンさん待ちわびたぜ!
早速だが、ZEROのバフ塔取るの手伝ぇや!!(高田信彦 風 )
ナンセンス
はーい!わっかりましたーw
ナンセンス様の加勢により、劣勢だったZEROの防御隊は勢いずき、ようやく自軍のバフ塔奪取に成功したのにゃ。
流石ZEROきってのムードメーカー、ナンセンス様なのにゃ。
「ありがとう!ナンさん!よーし、このまま一気にドワ子陣営のバフ塔も制圧しちゃおう!」
ナンセンス様の登場により勢いを増したZEROの攻撃部隊と盟主PT一行は、この機とばかりに敵軍バフ塔を制圧する為に、猛攻を開始したのにゃ。
追い風に乗ったZEROは瞬く間にドワ子勢を押しのけ、ご主人様がバフ塔の刻印をしようとしたその時、突如ZEROの攻撃部隊がバタバタと倒れ出したのにゃ!
「ねこにゃん!ねこにゃん!後ろから何かスゥゴイのが来たよぉ♪」
ルウ様は刻印に集中していた ご主人様に、まるで欲しがっていたオモチャを買ってもらった子供の様なキラキラとした目をしながら報告したのにゃ。
「え? ルウっちの、その目すご〜く嫌な予感しかしないんだけど…。どうしたのかな?一体…。」
ルウ様の怪しく輝く瞳に冷や汗をかきながら ご主人様は彼女の指差す方向に目を向けたのにゃ。
バタバタと倒れていくZEROのメンバーのその先には、普通のプレイヤーの1・5倍はある大きな人影がグルグルと槍を回して、凄まじい攻撃を放っていたのにゃ。
「な、何よあれ!?あんな大きい種族なんて有り得ないでしょ!!しかも、ドワ子の集い血盟はドワーフしかいないはずだし、尚更おかしいって!」
ドワーフ族は4種族の中でも飛び抜けて小さく、エルフ族の約半分の背丈しかないのにゃ、それなのに普通の種族よりもかなり大きいなど、どう考えてもあり得なかったのにゃ。
では、この大きい種族は何なのか?ご主人様は次第に近ずいて鮮明になっていく影の正体を見抜く為に、目を凝らして頭上のキャラクター名を確認したのにゃ。
ドワ子の集い血盟主
じょ野獣秀吉るの
「はぁ!? あれって血盟主のじょるのさんなの?でも、中に野獣先輩と秀吉44さんが混じってるのかな??」
[エリア]じょ野獣秀吉るの:そうさ!これが俺のオリジナルスキル『融合』だ!!
[エリア]じょ野獣秀吉るの:俺は、野獣先輩、秀吉44と融合した!
[エリア]じょ野獣秀吉るの:これにより戦闘力は3倍の360万越えだぜ!ふぁはははっ!
大きな影の正体はオリジナルスキルで融合したドワ子の集い血盟主じょるの様だったのにゃ。
融合することにより戦闘力が倍加するというとてつもないスキルなのにゃ!
「うわぁ〜♪ 面白いスキルだねぇ〜♪ねぇ、ねぇ、ねこにゃん♪あの子殺ちゃっていい?ねぇいいぃ?」
怪物的な強さとなったじょるの様を見て、戦闘狂の血が騒いだルウ様は、戦いたくてうずうずとしたご様子だったにゃ。
「ルウっちいいけど一人で戦っちゃ駄目だよ!そうね…。
牛かつさんが前線で盾になりつつルウっちとレオさん二人で攻撃して!そんでアウさんが後ろで3人の回復兼支援しながら戦うならいいよ!」
ご主人様の出した作戦は1ー2ー1のフォーメーションを組んでの戦闘であったのにゃ。
まず、牛かつ様がじょるのの重い攻撃を片手剣を捨て両手で盾を持ち、防御のみに集中して受け止める!『ズシッ』っという音とともに牛かつ様の足が5㎝ばかり地面に沈み込む!相手の動きが止まったすぐさま、ルウ様とレオ様がじょるののガラ空きになった脇腹めがけて斬りつける!しかし一回の攻撃では全くダメージを与えた様子がなかったのにゃ。
「ふぁははは〜その程度、痛くも痒くもないわ〜」
なおもじょるの重い攻撃が牛かつ様に襲いかかる!アウ様がその都度回復をするのだが回復量よりもダメージの方が大きく、徐々に牛かつ様のHPが減っていく。無防備な相手に攻撃を繰り返すルウ様とレオ様なのだが、楽しそうに斬りつけているルウ様と違いレオ様が先にへばってしまい、もうヘロヘロなのにゃ。
「レオニール!!何してるによ!もっと頑張って攻撃しなさいよ!」
足腰が産まれたての子鹿のようにガクガクしているレオ様を見て、ご主人様が気合いを入れるが遂には力尽きてその場に倒れ混んでしまわれたのにゃ。
「はぁ、はぁ、はぁ、そ、そんな事言ったって僕は魔物特化装備なんだ、対人は苦手で。もう動けないよ……」
情けない言葉を残し、戦闘からリタイアしたレオ様とは違い、まだまだ元気いっぱいのルウ様は攻撃の手を休めない……休めないどころか、むしろその速度は徐々に上がっているのにゃ!気がつくと、全然減らなかった敵のHP残量が3分の1にまで減っていたのにゃ。
「あはははっ♪レオさんが居なくなって、すっごーく動き易くなったよぉ♪ これからまだまだ速くなるよ〜♪ 」
そう言ったルウ様の動きは、もはや肉眼では見えない程の凄まじいスピードになっておられたのにゃ。
そんなルウ様を見てご主人様は、あっちも(敵)怪物だけど、こっちにも(ZERO)怪物が居たんだ〜っと思ったとか。
「ぐっ、ぐおぉーー!?3体融合をした俺にここまでダメージを与えるとは…お前は一体何者なんだー!」
既に、HP残量がミリになっている じょるのが苦し紛れに後ろに飛びのきながら言い放ったのにゃ。
半ば逃げるように引いたじょるのに対し、ルウ様は悔しそうな顔をして
「あー!!もう少しで殺せたのに、どうして逃げちゃうのよぉ!」
非常にご立腹のご様子なのにゃ。
「うっ……。この化け物が…。」
右頬から冷や汗を流してルウ様と対峙しているじょるのに、どちらかと言うと貴方が化け物なんですけど、と言いたいご主人様なのだが、今はそんな事を言ってる場合ではなかったのにゃ。
この隙をついてご主人様は急いでドワ子陣営のバフ塔刻印を済ませたのにゃ。
劣勢に追い込まれたじょるのは何故か融合のスキルを解き、元の3人であった状態に戻ってしまうのにゃ。
一瞬諦めたのかと思ったご主人様なのだが、次にじょるのがとった行動に眼を見張りながら驚く事となるにゃ。
じょるのは両足を少し広めに開きつつ腰を落として踏ん張る体勢になり、手の平を合わせ何やら呪文のようなものを唱え出した。
そして最後に大きな声で
『ドワ子の集い!!』
とスキル名を唱えたのにゃ。
すると、じょるのの右斜め前方に、この戦場いっぱいに散らばっていた敵方のドワーフ族は勿論のこと、何とZERO血盟側のドワーフ族もが集まって来て、全長30メートルにもなる一体の超巨大なドワーフへと姿を変えたのにゃ!!
「ファハハハハハッー!!これが俺のオリジナルスキル!その名も『ドワーフの集い!』だぁー!敵味方問わず、ドワーフ族を融合する事が出来るのだ!もうお前達に勝ち目はないぞ!諦めて負けを認めろ!!」
超巨大なドワーフの足下でじょるのは声高らかに笑いながらZEROに対して、降参勧告をして来たのにゃ。
それにしても、ドワ子の集い血盟主のオリジナルスキル名が『ドワ子の集い』とは…何とも捻りのない名前なのにゃねw
戦闘狂のルウ様でさえ、超ドワ子の前では成すすべがないのか、その全貌を見上げてたじろいでいるように見えたのにゃ。
「わぁ〜♪おっきいドワ子だぁ〜可愛いぃ〜♪お尻フリフリが見たいよぉ〜!やってみて〜♪ 」
……。はい、寧ろ楽しんでおられたにゃw
一方ZEROの血盟主ご主人様はと言うと、だらしなく口をぽかーんと開けたまま放心状態だったにゃ。
「何あれ〜…あんなの反則じゃん。ネオンさんやまだらさん達まで融合しちゃったんじゃ私のオリジナルスキルで攻撃する事も出来ないし、一体全体どうしろって言うのよ〜…。」
そんな諦めムードを漂わしているご主人様の肩をポンポンと叩きながら、アウローラ様がお呼びになられた。
「まんまさん、まんまさん。」
え?っと振り向いたご主人様の頬にアウローラ様の人差し指が「むにゅっ」っと突き刺さる。
「むむっ…。」
「ムフフッ♪ まんまさん引っかかった〜」
こんな非常時に何をやっているのかな?っというご主人様のジト目がアウローラ様に向けられるが、そんな事は御構い無しとばかりにアウローラ様がご主人様に何やらコソコソと耳打ちしたにゃ。
「まんまさん私にいい考えが…ごにょごにょ。」
「ふむふむっ?」
「それでね…ごにょごにょ。」
「なるほど!!それは試してみる価値があるかもね!」
アウローラ様の作戦に納得したご主人様は、泉の横で体育座りをしながら指で『の』の字を書き不貞腐れているレオ様に向かって。
「私達ちょっと戦場を抜けるから、あの超ドワ子を少しの間足止めしといて!役立たニールさん」
レオ様にそう言うと、ご主人様達は直ぐに戦場からフッと消えてしまわれたのにゃ。
らんちゃん♪
@rantyann_0627
https://twitter.com/rantyann_0627
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?