【映画レビュー】Winny
こんにちは。リリーです。
3連休なのでユルっとネタの記事、映画レビューをします。
私と同世代アラフォーの皆さんは大学生くらいのときにWinnyについて見聞きしたり使ってみたりしたことがあるのではないでしょうか。
私は当時あまりWebコンテンツに興味がなくて自分でWinnyには触れたことがなかったのですが、それでも周りの友人や先輩からWinnyというキーワードは何度も耳にして、もちろんユーザーもいて、Winnyが著作権問題として騒ぎになっていることもリアルタイムで認識していました。
映画「Winny」は、その一連の著作権騒動の中心にいたWinny開発者プログラマーの金子氏とその弁護団の様子を描いた映画です。
感想 おもしろい!
久々に入り込んでみてしまった映画でした。
当時のIT革命期では、堀江貴文さんなどIT革命をけん引した優秀な人たちがターゲットにされていたのは知っていたけど、Winnyの開発者もこんな感じでたたかれていたのかと。
そして、一度は有罪判決を受けてしまった金子氏は、その後何年も裁判を重ねて最終的に無罪判決を勝ち取っていたんですね。このあたりの背景も今回映画ではじめてしりました。
あまり書くとネタバレになるので詳細は省きますが、当時の様子をリアリティ豊かに描くストーリーに目が釘づけでした。
出る杭を打ちたくなる人間のネガティブな側面、考えさせられます。出過ぎた杭は打たれないという説もありますが、実際には出すぎても打たれるのか、と。
また、匿名性がなぜ重要なのか、匿名性がないというのはつまりどういうことなのか、という背景にもハっとさせられました。
と色々語りたいことはあるのですが、私自身が印象に残ったことを3つにしぼってこの記事ではお話していきます。
印象に残ったこと①Winnyは「自己表現」
この言葉はズンと胸に響きました。
言葉で表現することが苦手だけど、プログラミングを通して自己表現しているのだと金子氏は言うのです。
この自己表現をしたい、という欲求、満たされているときは気づきにくいですが、自己表現の機会を奪われたときに気づかされる。
私はプログラミングは無縁ですが、自己表現の機会を奪われた時の焦燥感は経験があるのでよくわかります。
仕事を失ったとき。
大好きだったバレエ・ダンスが、子育ての忙しさから継続できなかったとき。
ただ、機会を奪われる前って当たり前にやっているので、自己表現してる!とは気づかないものなのです。
この辛さと焦燥感に気持ちがグラグラ揺らいでしまいました。
今私は十分に自己表現できているのだろうか?と自問自答しています。
印象に残ったこと②人生は短い!
また、もうひとつ印象に残ったのは、金子氏は無罪判決を勝ち取ってから半年後、42歳で心筋梗塞で亡くなります。闘病生活をしていたわけではなかったので、ご本人もまさか42歳で死ぬとは思ってもいなかったのではないでしょうか。
無罪判決を勝ち取ってから、大好きなプログラミングをのびのびとできた期間はたったの半年間なのです。
人生はいつ終わりがやってくるかわからない。
そんな現実をつきつけられた映画でした。
子育てをして仕事をしていると、目の前のことに精いっぱいで、自分の人生を後回しにしがちです。ただ日々のToDoをこなす。「子育てが落ち着いたら」と先延ばしする。
私はそれで後悔ないのか?明日死んでも悔いがない人生が送れているか?と問われているような気持ちになり、涙が止まりませんでした。
印象に残ったこと③人間のデコボコ感
天才プログラマー金子氏は、プログラミング領域では天才でありながら、警察に言われたとおりに、自分に不利になるような文章を手書きで書き、署名してしまうんですよね。人を疑わないというか、世間知らずというか、リテラシーがないというか、、、
ただ、こういう人って結構私の周りには少なくないんですよね。学歴高いのに、脇が甘い人たち。世間知らずで騙されてしまう人たち。
「なんで?!」って思ってましたが、金子氏の描写を見てなんとなくどういうことなのか少し理解したような気がします。
映画はエンドロールまで見よう!
この映画を見る人は、必ずエンドロールまで見てください。
そして、金子氏を演じた東出さんの演技力がいかにすごいか、衝撃を受けます。というか、映画の中では東出さんのイケメンモデルオーラが消されていて、びっくりしましたw
東出さんはじめ俳優陣の演技力は素晴らしく、これも映画Winnyの見どころのひとつです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Winny世代の皆さんも、そうでない方も、ぜひ映画Winny見てみてください!