どうする月六?【エッセイ】
「殿ォォォ!録画機の残量が15分しかございませぬ!」
「殿ォォォ!先週録画した『どうする家康』第一回が未視聴にござります!」
「殿ォ!大河の番宣も未視聴の由!」
「殿ォ!いづれかの番組をご消去なさりませぃ!」
「殿ォ!せめて円盤にダビング……!」
「殿!ご決断を!」
「殿ッ!」
「殿ぉぉう!!」
「……わかっておる。皆の申すこと、すべてもっともなことじゃ」
ゴクリ……
「だが、わしは先週、桶歯間の激痛で深傷をおった。
ロキソニンと保冷剤の世話にならねば立ち上がることもままならぬ。
歯医者は連休。やっと治療にこぎつけるも、麻酔が効かぬ始末。こんなわしに、一体何ができよう?」
「俺はこんなヤツが主君とは認めぬ」
「くぉるぁ!…行儀もわからぬ我が甥の無礼、お許しくださいませ。こやつを成敗したのち、私も腹かっさばいて…」
「再放送でラストだけ観たのだな?」
「(本物の)殿が出られる土スタの録画は?」
「殿!いかがいたしますか?」
「ご決断を!」
「土スタのためにも、急ぎご決断を!」
「……岩合さん」
「岩合さん…と、申されましたか?殿」
「過去の『岩合光昭の世界ねこ歩き』および『ねこ歩きmini』を円盤にダビングしたのち消去。土スタと大河の第二回を録画すべく容量を空けることにいたす!」
「殿ォ!✨️」
「皆のもの!すぐに取りかかれ!🎉」
「フッ…なかなかどうして…あの若造も、やるときゃやるじゃねえか」
というわけで、いま無事、我が殿松潤💖のゲスト出演している土スタを録画できましてござりまする。
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