24日目
私の中でFさんをどう処理すればいいかを考えていたらいつのまにか毎日の習慣になっていた。
食べる、歯を磨く、着替える、に追加された新しい習慣となった。
Fさんの処理。事務処理みたいで潔い。頭の中でFさんの位置付けを決めて諦める。諦めるしか無いのかもしれない。女神を実際に処理することは無謀だった。
いつも諦めて、私の日課は終わる。
最初から予想できる賭けはつまらない。
Fさんに聞いてみたい。
どうしてあなたは優しいの?
優しくなりたいみたいで、少し惨めだ。
でも聞いてみたい。聞いてみたいことがたくさんある。どうしてあなたはいい子なの?
嫌いとは、興味がないのではなく、その対象の情報がありすぎてしまったが為に私を司る脳味噌が単純に整合の処理を諦めてしまった結果のことを示しているにすぎない。
また、私の脳味噌が理屈を並べて言い訳をしている。
感情に名前をつけることは呪縛だと、おばあちゃんにいわれた気がする。
どうしてあなたはいい子なの?
Fさんに問いかけもしないで私はその疑問に1人で答えを出そうとした。