ちゅうりっぷ組

3月○日
今日は配給がなかった朝の光
鬱蒼と天井に生い茂ったまま
酸素だけ空くエサ箱に盛られ
灰色と名付けたかった日記に
薬指を二本供えた未来でした

4月△日
あなたとわたしをつないだ糸
永遠を疑ってその糸なんども
ほころびをつくっていく過程
実体はベールの向こうをゆく
もうどこにも行けないわたし

カーソルの点滅は昔から私の鼓動と似ていた

夜に靡く風になりたかった5年前の幼いわたし

生きていますかと問いかけた裏庭の井戸は沈黙


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