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イタリア滞在記[2]_61【ペルージャと芸術の秋】(2022.10.10)

チョコレートをテーマとしたコンセプトホテルに宿泊し迎えたペルージャ2日目の朝。

朝食もチョコレートがメイン… というか、チョコレートフォンデュやチョコレートクリームのディスペンサーなどが用意され、何にでもチョコレートをかけられる仕様になっている。
とはいえ、いわゆる一般的な朝食も用意されているので、チョコレートが苦手な人でも大丈夫。(※チョコレートが使われていないシリアルも数種類ありました)

朝食後ホテルをチェックアウトし、今日もペルージャの町を散策する。

こちらの有名そうな教会に入ってみる
ぉお、広い… これは有名な教会に違いない。
教会前方
教会後方の絵画
ん…?
扉の上に鍵が乗ってる。
確か、鍵はPietroピエートロ(ペテロ)のアトリビュートだったはず… ってことは、この教会の名前は、きっと『サン・ピエートロ教会』か何かだな!
祭壇
祭壇上部の絵画
祭壇の奥にはこんな感じで椅子がたくさん並んでいる
椅子の仕切り(?)は全て異なるデザインになっていて…
これは蛇だ
これは… ドラゴン? 後脚がないからアンピプテラかな…?
なんか怖い
なんか気持ち悪い

教会内を徘徊していると、偶然出会ったスペイン人修道士が、普段は鍵がかけられている小部屋を案内してくれることになった。

こちらが、その小部屋(と、僕たちを案内してくれた修道士)。
僕はいつもなるべく人が写らないように写真を撮るのだけれど、今回は中に飾られている絵に気を取られて、部屋の写真を撮り忘れちゃったんだよね… というわけで、こちらの写真はアンドレアによる提供です。
壁と天井
天井
ちなみに、この写真もアンドレアから貰いました。
これは僕が撮ったやつ!
この絵に気を取られたんだよ… だってこれ、どう見たってカラヴァッジョだろ。修道士に確認したところ、やっぱりカラヴァッジョだった。
こちらはラファエロの作品だそうだ。
カラヴァッジョとラファエロの絵画が飾られているのだから、の絵があってもおかしくないよな。これってもしかして… と思ったが、こちらを描いたのはダ・ヴィンチの弟子とのこと。
ちなみに、これは教会身廊の天井なのだが、こちらはティントレットの工房による作品らしい。
天井にもやっぱり鍵がある
中庭
教会がある敷地内の建物には大学のキャンパスなどが入っている。
トイレのピクトグラム… かわいい

教会を見学した後は、同じ敷地にある『中世の畑(の再現)』を見て回る。

社会見学に来たガキがいっぱいいる
中世に食べられていた葉っぱなどが植えられている
中世って、食いでなさそうなものを食べてたんだな…
チコリー美味そう
オリーブ美味そう
畑周辺を散歩する
散歩を続けていると…
ん?この木は…
中世には『死の木』と呼ばれていたらしい
『死の木』の花… いや、実かな…?
夕焼けのような色をしている。

突然だが、こちら↓は僕が大好きな小説だ。

僕は城だの教会だのにあまり興味がなかったのだが、この話を読んでからは、そういったものを訪れた際、建築や歴史に関する知識は相変わらず皆無なものの、この作品が自然に思い返され、"小説の世界観" というのだろうか、そういう "雰囲気" のようなものを味わうことができ、以前のように観光中に退屈するということがなくなった。
今回のイタリア滞在をより楽しいものにしてくれたこの作品に、改めて心からのお礼を申し上げたい。

『中世の畑』と、その周辺の散歩を終え、向かった先がこちら↓

ペルージャ外国人大学

...といっても、用があるのは大学ではなく、大学の前にある本屋。
その立地からかイタリア語に関する書籍の品ぞろえが豊富で、店の人(家族経営なのだが、特に奥さんと息子)のその分野に関する知識が半端なく、「こんな感じの本を探しているんです」とぼんやりした希望を伝えると、思っている以上の本を薦めてくれる。
今回はここで3冊の本を買ったのだが、買い物を終え車に戻って包みを開くと、中身は、4冊。

「"L'ortografia文字のつづり方" ...」
見覚えのない本のタイトルを読み上げると、運転席のアンドレアが横目でこちらを一瞥し、意地悪そうに微笑んで言った。
「それ、俺が君のために選んだんだよ。表紙、開いてみて」

やつの言う通り表紙をめくると...↓

献辞…?

『この本が、君が二度とケアレスミスを犯さない助けとなりますように...』

...うぜぇ