(和歌風)叙述のセスティーナ
イタリア語詩を作り始めてもうすぐ二年。
今までに、ソネット、マドリガル、ストルネッロ、アクロスティコに挑戦し、あと二週間足らずで今年も終わる。
まだ試したことのない定型詩を書いて2024年を締めようと思うのだが...
※以下は、日本人の僕とイタリア人の友人アンドレアがイタリア語で交わした会話を、日本語に訳したものです。
ほぼ会話文のみで構成されているので、どちらの発言であるかを明確にするため、僕の台詞にはL、アンドレアの台詞にはAを、「」の前に付けてお送りします。
L「"イタリア風ロンド" とかどうだろ。マニュアル本によると、『能力と経験を要する詩形。無理にこじつけた痛い押韻になることが多い。韻律と韻に精通していないのであれば、≪Sua disïanza vuol volar senz'ali≫(『神曲』天国篇15行目より)とダンテに言われかねないので、挑戦しないほうがよいでしょう』...ここまで言われたら、ねぇ」
A「...警告には従った方がいいと思う。"カンツォーネ" とか "バッラータ" のページにもそこまで書かれてなかっただろ」
L「あー、ね。カンツォーネもバッラータもまだ無理そうだもんな」
A「"セスティーナ" か "オッターヴァ" あたりが無難じゃない?」
L「ばか、お前、セスティーナはめちゃくちゃ難しいだろ」
A「"抒情のセスティーナ" はね。でも、"叙述のセスティーナ" ならそうでもないよ... 俺、もうできた。一連だけど」
L「は?」
A「簡単だから君も作ってごらん」
...というわけで[↓]
Gelato in galleria
Dove sei stato?
Nella gelateria
Dentro la galleria
Mangi gelato? 🍦
Siii! Fragola 🍓 e limone 🍋
Mi ha insegnato Simone! 👶🏻
Per la pressione bassa
Il mondo gira.
Mamma mia, ho vertigini.
Ma conosco le origini.
Spezzo la lira.
È ardua la sestina.
"Mangia carne bovina!"
...ちなみに、校正前:
Il mondo gira.
Mamma mia, ho vertìgini.
Non servon neanche bigìni!
Spezzo la lira.
È ardua la sestina.
"Mangia carne bovina!"
241219