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【ドイツ】産後のつらい入院生活①-術後の痛みはんぱない-

娘が爆誕してからの入院生活の話を書きたいと思います。
ちなみに、赤ちゃんの写真を数枚とる程度の余裕しかなかったので、ご飯の写真などはありません。
ドイツでの産後入院生活を一言で表すと、「つらかった」につきます。


産後の入院日数は3泊4日

私が産んだ病院での入院日数は、経腟分娩でも帝王切開でも基本3泊4日です。黄疸がある場合は、もちろん伸びます。しかし、ドイツでは産後母子ともに問題なければ、その日のうちに退院することもできます(Ambulante Geburt)。理由は、産まれた子が2人目で、1人目の世話もしなければいけないから家にいたいという人もいますが、最大の理由は「病院にいたくないから」です。直接の知り合いではいませんが、同僚の友達は何人もこのAmbulante Geburtを選ぶ人がいたそうです。
家のことやらなくていいし、出産後は病院にいたほうが安心じゃないか、と産むまでは思っていましたが、実際病棟を体験したら、そう選択したくなるのもとても理解できます。

出産に立ち会った助産師さんからのメッセージカード☺

麻酔が切れてからの試練

記録することが終わったら、分娩室から病棟へ移動となりました。お昼前だった気がします。この時は知らなかったのですが、助産師さんとは基本ここでお別れ、あとは病棟の看護師に引き渡されます。私は入院中助産師に会うことはほぼありませんでした。そして、どこの病院でも問題になるのが、この看護師です。

そういえば、日本で帝王切開をした方の体験談を呼んでいると、血栓防止のためのポンプみたいのが足にまかれていますよね。この病院では、血栓防止のための薬を飲んだ記憶はありますが、足には何もまかれていませんでした。

さて、ベビーはずっと私がカンガルーケアをしており、右も左も分からない私は、とりあえず横になって眺めたりして休息をしていました。
日中担当のドイツ人看護師(この人はすごい親切)がどっかのタイミングで来て、去り際にサラッと
「午後は歩いてみるからね。」
「・・・・・・え、冗談ですよねw?」
「もちろん、ほんとよ。」
「・・・・・・😨」

手術後1-2時間は、麻酔のおかげで痛みなんてものは感じてなく、余裕をこいてたかもしれません。麻酔が切れそうなちょっと前に、パラセタモールの点滴をもらい安心したのもつかの間、激痛がやってきました。ベッドの背もたれはあげている状態だったのですが、そこから動くなんてもう無理でしたね。ちょっと動いただけで激痛。え、痛み止め効いてないんですけど。。。

夕方ごろにチェコ人とクロアチア人の看護師が入ってきました。
クロアチア人看護師は、この病院で仕事を始めて数日しかたっていないようで、チェコ人看護師について覚えているという感じでした。チェコ人看護師は長年働いているという感じを醸し出していました。そして、この看護師のせいで、私の病棟生活は最悪になったといっても過言ではないです。

そんなチェコ看護師から、ベッドからトイレまで歩くわよと。本当に手術日当日に歩くんですかーーー💦
痛いしどうやって起き上がったらいいのか分からず、なのになんだか横から威圧感。。。手伝うなり、どうやったら起きやすいとか教えてよ。
身体を横向きにし、ふんっ!と気合いで腰掛ける状態までたどり着き、亀スピードでゆっくり立ち上がりトイレ数メートル歩きましたよ。顔を洗っていなかったので、どうせ立ったんだから顔でも洗いたいな、と思い洗っていいか確認し水で2-3回バシャバシャ。
戻ろうと1歩踏み出したら、チェコ人看護師が「Kreislaufprobleme!急いで‼」と同僚にいいはじめ、急いでベッドに戻されました。
めまいがあったり、気分がすぐれないときにKreislaufproblemeとかいうのですが、私はその時いたって正常だったので、目が点になりました。何を見てそんな判断したのマジで。
そして、「傷を治すにはいっぱい動いてください。それから、尿の色がオレンジ色なのでもっと水分を取ってください。」と言って去っていきました。
・・・・・・傷を治すには正論なのかもしれませんが、腹切って数時間後に歩いてみてから同じことを言ってくれ。

このチェコ人看護師はおそらく15時くらいから21時ごろぐらいまでのシフト勤務でした。午前中は心が多少安らげても、この時間帯になると、何かあって連絡してもこの人が来るので、憂鬱そのものでした。

歩き方にダメ出し

尿道カテーテルが入院二日目になくなってからは、当然トイレに行きたいときは自ら歩かなければいけません。気づいてたら入れられてた尿道カテーテル。尿道カテーテルのすばらしさに気づきました。
午前中、ドイツ人看護師から、おなかを抱えるように歩くと歩きやすいと教わりました。なので、そういう風に歩いたら、午後チェコ人看護師に「猫背で歩いてると治りが遅くなるわよ。背筋伸ばして歩きなさい。私の夫も手術してそうやっていたんだから」って。
もちろん、私の頭は真逆のことを言われ混乱しましたよ。私がイライラしているのがわかったのか、私が何か言う前に旦那が「別の看護師からそうやって歩くように言われたので、彼女も混乱しているんだと思います。」と。すると、「あ、そうなの。私は私の言うことが正しい」、みたいに言ってましたわ。でた、ドイツあるある、みんな言うことバラバラ。
試しみ言われた方法で歩きましたよ。ホルモンバランスがジェットコースター並みに乱れているというのもありましたが、泣きたくなくても涙がぼろぼろ。歩きながら痛すぎてトイレに座りながら泣きましたよ。
旦那があんな看護師の言うことは聞かなくていいし、歩きやすい方法で歩くべきだよと。

トイレをするにも一苦労

産後初めてトイレでする場合、怖くてできないというのを聞いたことがあります。経腟分娩の場合は、けがをした箇所がヒリヒリするとか、💩を踏ん張りだす時に縫ったところが裂けないかな、といった心配からなのかと思います。
帝王切開の場合は、力んだりすると当然痛いです。おしっこの場合ですが、座った瞬間ちょろちょろ出てくるというよりは、ちょっと力を入れる感じ、あれをしたら痛いのでは、という恐怖心から私はしばしトイレに座ってどうしたらいいんだ、となりました。一度したら慣れるというのは事実ですね。あと、慣れもかねて退院までに💩を病院でしたほうが良いといわれていました。もとから便秘気味で場所が変わると出ないことが多いタイプです。入院中はだれからも💩をしたかどうか聞かれませんでした。
最終日になってようやく、ドイツ人看護師から「え?まだ出てないの?!」と退院数時間前に言われました。💩が出そうな感じはするけど踏ん張って出るものでもないし、そんなに踏ん張れないし。。。便意はあると言ったら、座薬のような形のものをくれ、30分ぐらいで運よく出ました。痛みもだいぶ慣れてきたころだったので、恐る恐る軽く踏ん張ったものの、問題なく出てきてくれました。

鎮痛剤は実は効いていた?

入院2-3日目ぐらいまで点滴を付けていた気がします。何の点滴か説明がなかったので詳細は定かじゃないですが、輸液と痛み止めだった気がします。また、パラセタモール(=アセトアミノフェン))を錠剤の痛み止めをもらっていました。激痛に耐えられず、限界まで飲んだのに、産後初日の夜にもっと痛みが欲しいといったのは私です。
入院して3日目の午前中、旦那は出かけていたため病室にいませんでした。娘が起きて泣いたので、動かねば!っと、亀にターボを付けた速度で動きましたよ。すると、あれ?なんだか痛みが和らいでる気がしました。戻ってきた旦那に話すと、娘のためなら動く私に驚いてました。
回診の医師も来て、動けているので大丈夫でしょうって。しかし、その後また痛みが増してきました。そこで気づいたのが、動けていたのは痛み止めのおかげということでした。
2日目までは鎮痛剤の効果より痛みが勝っていたようです。3日目にして痛みが多少和らぎはじめ、鎮痛剤の効果を実感できるようになったので、効いている間は多少動けるようになりました。
午後には、3日目にして初めて病室の外に出て、手すりに私はつかまりながら歩き、旦那はベビーベッドを押しながら3人で病室の外を2周歩きました。1周200mぐらいですかね。
よたよた歩いている、私より一日前に産んだ女性は翌日から普通に歩いていたのを思い出し、うらやましかったです。

助産師さんからのお祝いの言葉

①両親学級の助産師さん
両親学級に参加し、この病院で産んだ妊婦さんも何人かいるのに、いつも日程がずれるらしく、出産に立ち会ったことはないそうです。私たちも彼女が当番だったりしてね、休暇を取っていたようで願いかなわず。入院3日目の時から出勤だったようで、部屋に来てくれました。
出産履歴のようなものもすべて目を通してくれたようで、子宮口9㎝まで開いたのに、まさか確率が低い顔位で帝王切開になるとは・・・と言ってました。また、彼女が部屋に来た時、偶然私がベッドによっかかる体制で立っていたので、びっくりしてました。鎮痛剤マジックですわw
彼女曰く、今は出産ラッシュで分娩室3つ埋まることが多く忙しいから、いいタイミングで産んでよかったねと。少し日付がづれていたら、助産師さんの対応も変わっていたり、ファミリールームに入院することはできなかったもしれません。
②夜中担当の助産師さん
入浴後から明け方まで担当してくれた助産師さんも部屋にきてくれおめでとうと言ってくれました。
③最初の助産師さん
陣痛始まってから入浴前まで対応していた助産師さん、忙しいようで部屋には来れませんでしたが、旦那が偶然廊下であったそうで、おめでとうとお大事にの言葉をくれました。
助産師チームはみんないい人に会えてよかったです。

ファミリールームと旦那のサポートは神

以前の記事に書いた通り、私たちはファミリールームに入院していました。私がほとんど使い物にならなかったので、おむつ替えや一度あった沐浴、その他もろもろはすべて旦那がやってくれました。看護師は基本赤ちゃんのお世話に口出ししたり、文句を言っても手伝ってはくれません。ここの病院では、ベビーフレンドリーな病院としてWHOとユニセフから公式に認められています。親子のつなぎを第一優先に考えるため、赤ちゃんを一時的に預かってもらうということも基本ありません。立ち上がるのにも一苦労している私が、おむつ替えなどてきぱきやることなんて不可能でした。そのため、本当にファミリールームをあてがってもらえ、助かりました。
日本は病院からサポートが多少得られるとはいえ、帝王切開で出産された方、経腟分娩で深い裂傷があった方で赤ちゃんのお世話を一人でこなしている方はすごいなと思います。
もちろん、ファミリールームじゃなければ私も一人でやらなきゃいけなかったので死ぬ物狂いでやったと思いますが・・・。
旦那も「自分は子供産めないし痛みも共有できないから、このぐらいやって当たり前。」という感じでした。なので、素直にひたすら旦那に甘えていました。





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ロッピー
ありがとうございます。これからも、文章の作成頑張ります!