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帰りたくないなあと いつも海に行くと思う 全身ぐっしょり濡れても 気にしない シャツが肌…
海を見たらかなにが変わると思っていた 中学生時代 そんなロマンチックな 感覚なんて訪れは…
岩場に取り残された 小さな水溜り 隔絶された世界の中にも 生き物たちは 懸命に生きている…
彼女の手は 温かくて柔らかくて 強く握ってしまうと 壊れてしまいそうなほどだった 雨上が…
いつか僕にも 子どもが出来たら その時は一緒に 蒲郡の海を見に来たい 僕が父にしてもらっ…
海鳥たちが 騒がしく舞う空には 輪郭のくっきりとした 入道雲が浮かんでいた 青さ際立つ夏…
竹島水族館の横には 昔お土産屋さんや 売店が軒を連ねていた お土産屋さんの店先には 様々な蒲郡の海の特産品や ご当地ならではの お菓子やおつまみが いっぱい並んでいた おせんべいや おまんじゅうの類い おもちゃやソフトクリーム 天井からぶら下がっていた 色褪せたぬいぐるみ そんなお土産屋さんの 店先には海苔や野菜 珍味も並んでいた そう僕の大好きな珍味も 「玉子ガニ」も一緒に陳列されていた 卵ガニのパックを 見つけたら決まって 親にねだ
バケツの中には さっき捕まえたばかりの 蟹がかさこそと 動き回っていた 5センチくらいの…
前を歩く人もまた竹島を 目指して歩いている 僕もまた竹島に向かって 歩いている 橋の向こ…
寄せては返す波の音 繰り返し繰り返し かえっていっては 戻ってくる波のうねり 一体どこか…
埋め立てられる前の景色を 思い出そうと思っても もう何十年も前の記憶だから 薄靄の向こう…
水槽を覗けば 見知らぬ生き物 魚の群れ 名前も知らなければ 見た事もなかった生き物の姿 …
見慣れた風景だろうとも 6歳で見た海の風景と 24歳に味わった海の風景も 35歳で振り返った…
波打ち際に流れ着くのは 貝殻や海藻だけじゃない ペットボトルや空き缶 ビニールの類 可燃不燃金属なんでもござれ 哀れなる現状 哀れなる景観 営みが豊かになれば 相反して生まれてしまう 悲しみ 光と影 美しさを汚してまで 求める幸せとはなんだろう 波打ち際に沈んでいた ペットボトルを手に取り眺めてみても 誰が捨てたかだなんて分からない どこから流れてきたかだなんて分からない 小さな生き物たちの住処を壊してまで 僕らは自分たちの幸せを 求めて