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2021年の木口さんの講義(2)

建築資材の評価基準は、様々な視点があり、用途によっても評価は変わる。
思い出しつつ、ふと考えると、塗装は美観を損ねないように,容色を保つということだが。
経年変化で材料の表面の色が灰色になっていく。”木材色”を好む人もいれば好まない人もいる。
また、家々に着いた緑の藻を汚れという人が大多数ではあるけど、古い街道筋で、歴史の重みも出すため、新築の家々にわざと藻が繁殖し、古色蒼然たる佇まいにされてるとこもあると聞いたことがある。
とは、いうものの、家々のウッドデッキ、ウッドフェンスの藻は人気はないので、落として使うというのが大半。
表面の色、表面の変化はかように、ある人によっては重要な因子だ。

人為的に化学反応で木材表面の色を変えることができないか?資材置き場で実験してた時、森林総研に当時おられた、木口先生に色の変化の過程などを詳細に観察して頂いて、記録まで作っていた抱いたことがあった。

木材を紫外線で(無菌の状態で)照射していくと、本当に真っ白(ペンキを塗ったように)になることに、まず驚いた。

③の成分で、顔料とともに、防腐・防カビ・防虫成分が含まれているようだが、効力の持続性は、加圧レベルの木材保存処理ほど行くわけではない。これらの浸潤域をみれば明らか。
全ての木材は、大気中では灰色化する。
無菌状態なら材色は、白に集約されていくが、腐朽菌ではなく、カビやチリ、土などの汚れが長期では付いて来るので、灰色化するとは、それが原因だ。

塗装は、生物劣化(腐朽)を防ぐことにも、少しは寄与するが、人によっては、その人の感じる美観を保つことが第一義。

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