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人工物でない木材のウッドデッキの耐久性を担保するための実験及び考察。

自然物である、天然木材が、腐朽菌による腐朽で土に帰るのは、自然現象で、木材内の抗菌成分の有無で耐久性が変わるのは経験する。

木材の外部使用時では、木材の種類によって、耐久性が相当違う。

熱帯材のあるものは、20年以上持つかと思ったら、建築用材で使用されるものでは2~3年足らずで腐朽するものもある。

基本的に、私たちは、国内産の木材に、抗菌成分を加圧で注入している。あたり前だが、抗菌成分の濃度や・抗菌成分が深く入って耐久力を上げるといくというのは基本。

木材の深部に入るように、注入前の乾燥レベル、注入しやすいよう物理的にインサイジングという”道穴”をあける。

一方、腐朽のシステムを考えるとき、腐朽しやすいのは、木と木が重なる部分。ここに長く水分が滞留しやすく、この水分が腐朽菌の生育を助けてしまう。

ここに目をつけるべきと、腐朽したデッキの作り替えのときにじっと見てるうちにわかってくる。

床板と見立てて、25x90の板を大引きと見立てた同じく25x90の板の上において、みずをかけてみる。

ビスは打ってないが、疑似的にデッキの床板と大引きの重なりを作り出してみる。

一日、おいてみる。

加圧注入された、25x90の板の表面処理は二種類、シリコン塗膜を付けた物、付けないもの。

左側:大引きにあたる板は、表面シリコンゴム処理なし、床板にあたるかぶせた25x90は、表面処理無し(左)、表面処理有り(右)

右側:大引きにあたる板は、表面シリコンゴム処理あり、床板にあたる被せた25x90は、表面処理無し(左)、表面処理有り(右)

こう見ると、右側の右:つまり大引きも、床板もシリコン処理されている物は水分の滞留が弱いので、腐朽確率を減らせる。またシリコンは紫外線に弱いので、光の入らない覆われた場所は、シリコンゴムが長続きする。

実際は、大引き上で、床板をつなぐことが多い。ここに水が侵入し、長い間に床板の木口が腐朽し、それが大引きの水分滞留が相俟って腐朽を促進。

天然素材の材質感に魅かれるがゆえに、その基材の耐久性を、生物的見地から想像して、腐朽確率を減らすこと。

ディフェンスは二重、三重になるほど、その確率は減るのは、自明だろう。そこを、どう対応するかというのは、深く洞察していったらわかる気がする。



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