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木の樹種別の耐久性を見る試験の一種、ファンガスセラー実験

ここでは、外部における耐久性を見る実験について述べられている。
このころはエクステリアに使われる比重の大きい樹種(ハードウッド)が一気に入って来た時代。
東南アジア・アフリカ・南米などから、耐久性があるという一種、風説のような情報で入ってきていた。
当然、日本国内での実績がないので、その耐久性を早く、知りたいというのは当然のことで、そこで、従来の腐朽実験より、早く耐久度の違いが分かるファンガスセラー実験が開発された。

国産材から、南米材・東南アジア材・アフリカ材・オセアニア材が供試体として選ばれている。
(オランダで100年腐朽しなかった実際の使用例があったが、日本では10年位で日本には生息しているシイサルノコシカケ菌で腐朽し有名になったボンゴシが最上位に出ていた。これ、アフリカ材なんだが。南米材のカテゴリーに)

ジャラは、工事したばかりはとてもきれいな仕上がりを見せるユーカリ系の樹種だ、当時は高耐久性として人気があったが、結局耐久性は、それほどでもなかった。そのうち、輸入が途絶えたか、減った。いま、寡聞にして知らない。

屋外に地面に小片を地面にたてて、劣化具合をみる暴露実験。ステークテスト。
ファンガスセラー実験と野外小型杭試験の方法。
以前はもう少しでかい杭で試験したような気がしたが、
早めに結果を屋外で出すために変わったのかもしれない。
ファンガスセラーは屋内試験かつ促進実験なので
土壌も降水量も温度も人為的ではあるが屋外に近い条件を作り出しだす。

促進実験の数値が、絶対値ではない。同樹種の中でも個性があるので、相対値ととらえた方がいいと思った。

供試体の腐朽を見るに、以前はかなり感覚的な被害状況で評価していたが、現在は質量減少率でみるという。


樹種間の相対的耐久度が分かると、エクステリア使用部材の選定にも効果はある。

ただ、これを絶対視すると、意外な陥穽がある。試験では腐朽菌の数は少ないし。違う腐朽菌には弱かったりするかもしれない、(先ほどのボンゴシの例)

そうはいっても外に置いて、何十年も経過観察というのも、現実離れしている。で、現実的な考えでみれば、完ぺきではないが、優れた実験という評価になると思う。

実際には、これらの樹種を使って、水のたまりやすい水平使い、大引きと床材のように、水のたまりやすい重ね使いという施工になったときは、また状況のグレードが一段上に行くようにもなる。


高耐久の部材を使用しつつ、耐久性を持たせる中世の宮大工の施工の工夫のような技術も必要であり、更にメンテナンスの技術も高耐久へのファクターとなりえる。





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