外部使用の木材における緊結金物への意識を、このエクステリア・ウッドの特集号から学んだ
木材の外部使用について、この冊子で、信田聡氏が概念から用途まで細部にわたって体系化されていた。今でも、基本に戻る時、参考になる重要な文章が、各方面の実務家・研究者などから寄稿されていた。
建築家、納賀雄嗣氏が残された論文で、設計家としてだけでなく、施工の注意点まで細部にわたって述べていらした。
当時、ステンレスの金物は一般的でなく、使用する釘は、溶融亜鉛メッキを使っていることを、述べておられる。
当時の、エクステリア・ウッドはこの緊結金物まで、意識が回らずに作られていたと思う。ステンレスの釘はあったが、躯体を強化する建築金物は、精々電気メッキ位だった。
そこで、ボルトなどを溶融亜鉛メッキに切り替え、遠方の知り合いのメッキ工場に依頼した。溶融亜鉛にするとボルトにメッキされるので、ナットは一回り大きな、ステンのナットにした。
ステンレスのビスも、18-8のステンだと、頭が20個に1個飛んでしまったり。釘ならひねらないので、そういうことはないけれど。鉄分を含み、多少の錆はでても、ひねりに強いビスを選択するため、研究はした。
溶融亜鉛金物、ステンビスなども、さらにメッキで色を付けることもしてみた。
色付けは、金物の基本的な性能に関与しないし、すぐ色落ちするので、中止にしたが、こういう試作のなかで、本筋の緊結金物の強度・耐久性をより身近に体験できたのである。