浜名湖西部にある工場で、加圧注入処理を使って国産材に耐久性をもたすプラントを入れて約40年。
プラントを入れるときに、使用法ぐらいは教えてくれる。通常は目的は木材を加圧で保存剤を深く入れる(塗装レベルのような薄い入りではない)ことなのだが。
この加圧時間・保存剤の濃度などが教授されるが、機械の能力を考えていってもっと使用法に応用を加えたいと思っていった。
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前排気-加圧-後排気の時間を変えてみて、実験して時間による浸潤性の違いを、目で見ることが重要だった。
この専門書には、赤字部分のように、浸潤度・吸収量(保存剤の)の重要性が言われている。そして、この2者は加圧時間だけでなく、樹種によっても木材の事前加工(インサイジングやら含水率下げ)によっても相当違う。
基本的なことだが、加圧注入では、木材をバンドルで固めて入れるのではなく、桟(6分くらい)がないと、浸潤量が低いことになる。つまり、入荷した材木を加圧前にばらす必要があるということ。
何も考えずにルーティンワークとすると、間違ったまま、疑問を感じず同じことをやることになる。
LBウッドは銅系保存剤を加圧注入し養生した後、このプラントの前排気の減圧を利用して、1気圧の圧でDOT(ホウ酸系保存剤)を入れ込む。DOT水槽中にしずめていれば、ゆっくり入るが、それを減圧能力を利用して、速やかにいれていく。
機械に熟知したつもりでも、その能力の応用まで考えてみないと、通り一遍のものになり、もったいない使い方になる。能力を目いっぱい使うのには、日々、疑問を持ち、自分に問いかける必要があると思う。