とりあえず、見るべからずっっ
新しい職場にフィットするために、
脳みそのメモリーと、
場の流れをつかむ感覚をフルに使っている。
少人数の会社。
新しい人が入ること自体、かなりひさしぶりのよう。
まわりの人たちも新しい存在にまだ慣れないようで、気を配ってくれているのがひしひしと伝わる。
昼休み。
自席でごはんを出そうとすると、
すかさず、となりの先輩が声をかけてくれた。
「あれ? 手作りですか?」
「ひぃ〜っ! 見ないでくださいっ!
パンに残り物を挟んだだけで、
手作りなんて呼べたモンじゃないんですー」
オロオロしていると、笑いが。
笑ってもらえるのはありがたいが、
変なヤツなのが、確実にバレていく……
とはいえ、やっぱり、
わたしの昼ごはんは見ない方がいいのだ。
原因は朝にある。
びっくりするくらい朝に弱い。
いつも意識がないまま支度をしている。
そんな状態で作ったモノを、昼に見ると、
「なんでこうなった??」
と、そのクオリティーの低さに
自分でも驚愕するのだ。
かと言って、コンビニなどで買えば安全というわけでもない。
ある朝、ふらふらとコンビニに入った。
(ひる…… なに、たべよ……
うめ… うめぼし、おにぎり…
……やさいじゅーす)
と、そんなことを考えていたはずである。
はずなのだが……
昼にカバンを開けてみると、
「男梅」×2
グミが2袋入っていた……。
「なんでこうなった??」
コンビニで買っても、驚愕の結果になるのだ……
とりあえず、タイトル画像は
また別の日の朝の写真だ。
……見ないでほしいっっ!