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書評

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読書記録、しっかりした書評からメモ程度まで形式は統一していません。ネタバレ多。
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分断の時代に聳え立つ―九段理江『東京都同情塔』

概要 第170回芥川賞受賞作。ザハ・ハディドの圧倒的に美しい、東京五輪の競技場が、アンビルド(un-build)ではなく、出来上がってしまったifの世界にこの物語は始まる。そこでは新宿御苑に新たな塔が立つ。その塔は犯罪者を「同情されるべき人々」として厚遇する、斬新な価値観に基づく建築だった。「バベルの塔の再現」という字句から始まる『東京都同情塔』は、その塔を見据え、実際に設計・建築する女性建築家を主な語り手としている。バベルという涜神によって言語がばらばらになる、その現象と