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ある地名の風景
”油面地蔵通り”に、雨 aburamen-2
ここは油面の地蔵通り。
絵の左にあるお堂が”高地蔵”と呼ばれるお地蔵様です。
子育てにご利益があると昔から親しまれているそうです。
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ところで”油面”の油は、燃料や食料の油でしょうか。
これは偶然なのですが、
藤沢に”地蔵面”という古い地名があることを知っています。
これは、お地蔵さまに花や菓子、水を供えたり
定期的に掃除したり、お堂の修繕をしたりという
維持管理に必要な経費を賄うため、
年貢を免除された田んぼのことだと言われています。
つまり、本来の表記は”地蔵免”で、
免税の意味を持っているようです。
おそらく”油面”も同じだと思い目黒区のサイトを覗くと
「江戸時代から、この辺り一帯では菜種の栽培が盛んとなり、
絞った菜種油は芝の増上寺や、祐天寺の灯明用として使われていた。
そのため絞油業に対する租税が免除されていたらしく・・」
こんな記事がありました。
ここでちょっと気になるのが「業者に免税」というところ。
地名になるのであれば
菜種の畑に免税だったのでは?
まぁ、細かいところはいいか(笑)
どんな形であれ、
やはり免税に関する地名だということです。
実はその他にも宮面、堂面、水神面、天神面など
信仰に関係するものを時々みかけます。
これらは皆同じ理由の地名でしょうね。
目黒区の真ん中に
こうした昔の生活に関わる地名が残っていて
いまだに使われているわけです。
しかも通称地名として・・
このへんが一番言いたいところなのですが(笑)
ちなみに文京区本郷の順天堂大学の脇に”油坂”、
あきる野市に”油平”という地名があります。
どちらも由来は不明です。
(目黒区中町)
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