面接で評価が低い5タイプ
今回は、面接での評価が低くなる5つのタイプについて説明します。
面接で結果が出なくて悩んでいる人、特に、面接に苦手意識があるわけではないのに選考を通過できないでいる人は、「何が悪いのか」という気持ちになることでしょう。
以前、面接で連敗したときにチェックするポイントを記事にしました。
この記事と内容が重複するところはありますが、少し角度を変えて、またストレートに、「だから評価が低くなる」ということを理解していただくために、代表的な低評価ポイント5つを説明しましょう。
この記事で挙げる評価が低くなる5タイプというのは以下の通りです。
見た目の印象が悪い
不誠実に感じさせる
応募先のことを良く知らない
端的に説明できない
具体的な行動の説明がない
それでは1つずつ見ていきましょう。
見た目の印象が悪い
この「見た目」というのは、美人とか男前とか、ルックスの話ではありません。表情や行動から感じとられる印象が良くないということです。
これには当然、マナーもあります。きちんとした挨拶ができない、動作が雑で粗野に見えるといったことです。ただし、面接はマナーの試験ではないので、細かいルールに従う必要があるわけではありません。たとえば、一般に「ノックは3回」と言われているからといって2回のノックで落ちることはありません。相手に礼儀を尽くそうという姿勢さえ見えれば問題ありません。
見た目の印象としてもっと重要なのは、話しているときの様子です。
表情が暗い
声が小さい
視線を合わせない
落ち着きなく体を動かす
語尾がフェードアウトする
こういったものは悪印象となり低評価の要因になります。
これらの中に当てはまりそうな癖がある人は、すぐに直すようにしましょう。
不誠実に感じさせる
信用できない人を採用する組織はありません。採用すれば組織が一定の権限を与えるのですから、信用できない人はトラブルの元です。顧客との関係はもちろん、職場内で問題を起こしたり、お金の管理がずさんになることもあるでしょう。したがって、面接で「不誠実だ」、「嘘つき」だと思われることは致命傷です。「嘘つきかもしれない」と思われるだけでもダメでしょう。
不誠実さな印象というのは、実際に事実を照合して嘘だったとわかるから生じるというわけではなく、回答の仕方から感じられるものです。
たとえば、自分に不利になる履歴があるとき、その説明に嘘をついている様子などです。たとえば長めのブランクがあったり、留年経験があったりするとき、その事情を質問されて、でっちあげを話してしまうなどです。もちろん、100%の事実を言う必要はないかもしれませんが、事実とかけ離れた嘘は違和感を与え、「不誠実なのでは」という印象を与えます。
また、「弊社の○○を知っていますか」といった質問をされて、○○を知らないとき、「知りません」と正直に答えず、適当な回答をしてしまったり、他の話をしてはぐらかそうとしたりする人がいます。こういう態度は、「物事と正面から向き合わない」、「不利なことから逃げる」、「自分を守るために嘘をつく」といった印象につながります。
「バレない嘘だってあるよね」と思う人もいるでしょうが、ほとんどの場合はバレます。面接では「嘘」だという確定判断が必要ではなく、「嘘っぽくね?」と思われるだけで低評価になるのです。「おかしいぞ」と思われるだけで致命傷を負うのです。面接官が、表面的には「ああ、そうなんですね」とスルーしていても、実際にはその回答で「否」という結論を出していることは往々にしてあります。
応募先のことをよく知らない
面接では、基本的に応募者が「ぜひ採用してほしい」というスタンスで来ることが前提になっています。つまり、応募者が組織にラブコールを送っている状態です。
それなのに、その企業・組織のことを良く知らないとなれば、「本気」を疑われても仕方ありません。
たとえば、企業であれば、主力商品やサービスのことはもちろん、近時の新たな取り組み、近い未来までの経営方針など、知っておきたいところです。特に、ホームページなどで情報発信している企業であれば、知りたければすぐに知ることができる環境があるのです。それなのに、調べないというのは「たいして本気ではない」と思われても仕方ありません。
その組織にそれほど興味がない人でも知っている情報では足りません。たとえば、「○○という商品が有名で、とても便利である」とか、「日本国内でシェアNo.1である」といった情報は、誰でも言えます。しかし、「最近は、○○大学と共同で××を開発していおり、△△市場のシェアを〇%まで上げようとしている」といった情報は、それなりに興味のある人にしか言えません。
また、今回応募しているポジションが何なのかも理解しておかなければいけません。たとえば、中途採用で管理職を任せる予定なのに、「ゼロから勉強します!」と言われても困惑するでしょう。
公務員試験などでも、その自治体や組織が、どんな政策を推進しているのか、具体的にどんな目標を掲げ、直近でどんな実績を上げているのかなど、調べておかなければなりません。こういうことに関する質問に対して「知りません」と答えれば、嘘つきにはなりませんが、真剣ではないと評価されてしまいます。
端的に説明できない
とにかく回答が長い人がいます。長い回答ばかりだと、それだけで低評価に繋がる可能性があります。なぜなら、採用側は用意した質問を消化したいものの、面接時間は限られており、他の応募者を待たせていることもあるからです。
もちろん、回答の内容によっては長くても構わない場面はあります。職務に関するスキルの内容を具体的に説明するにあたって、技術的に込み入った話をするような場合です。しかしそれでも、本当にそれほど長い必要があるのかは考えてみる必要があります。
話が長い原因は、相手に伝えるべき内容が整理されておらず、思いついたことを伝えないと不安でどんどん追加していくからです。
面接は効率的なコミュニケーションができるのかどうかも評価される場です。だらだらと話す人は、採用後も業務報告させたら長々と話す人だと推測されます。なかなか核心に至らず、周辺事情ばかりだらだらと話すような人は好まれません。ずばりと回答を言う意識が必要です。
また、神経質な人も端的に説明できない傾向があります。「ちゃんと伝わっていないのでは」という恐れから、ずばりと発言できません。「あれも言わなきゃ」、「あ、あれを忘れてた」、「ああ、これではアピールが足りない」などと頭の中でぐるぐる考えています。しかし、後から後から情報を継ぎ足しても、話の焦点が絞られていないので、相手にはうまく伝わらないのです。
これらを防ぐ方法の第一歩は、回答の冒頭で結論をズバリと述べるということに尽きます。結論を述べた後に理由やエピソードを必要な範囲で話すという話し方を癖づけするのです。これだけで、かなり印象は良くなります。
具体的な行動の説明がない
抽象的な回答だけをして、具体的な説明がない場合、その抽象的な回答にどれくらい価値があるのか考えてみましょう。
たとえば「長所を教えてください」という質問に、「協調性が高く周囲との協力関係を築くことができる点です」と答えたとしましょう。この答え自体に問題はありません。でも、回答だけであなたの何がわかるのでしょうか。あるいは、本当に協調性があるのかどうかわかるでしょうか。
面接での回答はすべて自己申告です。ただ、その自己申告に信憑性があるのかどうかも見られています。自己申告している事柄に、本当に具体的な中身があるのかどうかを面接官は気にしています。
「周囲との協力関係を築くために具体的に何をしたのか」を述べることが、事柄の信憑性を支えます。
もっと言えば、面接官が知りたいのは、その人が過去にとった行動そのものです。質問は「長所」ですが、知りたいのは長所そのものではありません。「協調性がある」と申告されても「ふーん」です。知りたいのは、「協調性を実現している実際の行動そのものです。
面接は、応募者が「どんな人なのか」を知るための機会です。「どんな人なのか」を形づくるのは抽象的な説明ではなく、「具体的な実際の行動」です。
具体的な行動の説明ができなければ、答えたことにはならないというくらいに考えておく必要があるのです。
ただ、この1つ前の「端的に説明できない」との衝突に悩む人もいるかもしれません。「具体的に話すと話は長くなるよね」というわけです。
よほどうまい人でない限り、確かに具体性を求めると話は長くなります。しかし、具体的な行動を説明しつつも端的な回答にすることは可能です。事実関係や背景事情の情報は必要最小限に絞るなど工夫すれば、長くなることを防げます。
ここで、正確性を期して細かく説明したくなる人は多くいます。しかし考えてみればわかるはずです。面接官は、その正確性にはあまり関心がありません。興味があるのは「あなたはどんな人なのか」、「あなたにどんな人材価値があるのか」です。状況説明は最小限で良く、あなたの具体的な行動とそこに現れている価値の説明に焦点を当てれば良いのです。
まとめ
ここに挙げた5つのタイプが、低評価になるすべてとは言いませんが、面接で評価を得られない人は、このどれかに当てはまっていることがほとんどです。1つまたは複数の点が当てはまっている人がいるかもしれません。
でも、自覚して修正をかければ必ず改善できることばかりです。また、少しの努力でカバーできる事項もあります。
うまくいかないことを感情的に嘆くよりも、改善点を探し、確実に修正していくことが成功への近道です。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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