見出し画像

Yonmoque Hex ゲーム開発の裏側

2025年1月にYonmoqueのHex(六角形)ボード版をリリースすることにしました。最初の100セットは限定番号入りの記念ボードです。Kickstarterキャンペーンでリリースします。
https://www.kickstarter.com/projects/logygames/yonmoque-hex

Yonmoque(ヨンモク)は28年ほど前に考案した僕の代表作ゲームです。オリジナルバージョンは5x5マスのスクエアボードです。たった12個の駒を2人プレーヤーで遊ぶアブストラクトな四目並べゲームです。

なぜ今さらHexボードの拡張版を考えたかと言うと、昨年10月にスイスのゲームメーカ「Treecer」がWild Duo作品の1ゲームとして商品化するのにあたり、紙製の両面ボードを採用していましたが、両面とも同じ5x5マスのボードデザインになっていました。

せっかくなので違った形のボードを裏面にプリントすれば倍楽しめると思い提案したのですが、このデザインが一筋縄ではいきませんでした。ボードのパターンデザインが駒の動きを制御するために適当な拡張ボードバターンではゲームにならないのです。

そこで提案したのがHexパターンのボードデザインでした。2つのパターンを考えました。

A案
B案

Treecerがテストプレーを行い最終的にはA案が通りゲーム化されました。ボード大きさ形状と駒の大きさが既に決まっていたのでボードのマス数を増やすことが出来ませんでしたので23マスのボードになりました。

なのでこれが正解でそれなりに遊べるのですが、僕としては100%の完成度とは感じられませんでした。Yonmoqueで一番大事な駒の動きが悪いんです。理由はHexボードでは駒は6方向にしか動かせないので、スクエアボードに比べて動きに制約がかかってしまいます。それなのにマス数が25マスから23マスに減っているのでどうしてもオリジナルのスクエアボードに比べると駒の動きが悪くなってしまいます。

やはり本来のYonmoqueの特性と特徴を活かしきった新しいボードを作りたくなりました。そこで夏ごろから色々と考え最初にたどり着いたのが5x5マスのHexボードでした。マスの数もオリジナルのスクエアボードと同じ25マスで色マスの配分と中央の8マスが青タイルなのがオリジナルのスクエアボードと同じなのでとても嬉しくなりました。第一印象でこれは行けると思いました。

実はこのボードはマスの配置が一連の地色マスの先に敵マスがあるので、オリジナルのスクエアボードよりも駒の動きがCIFRAゲームに近く、完成度の高いゲームであることが分かりました。

そこでアブストラクトゲームもこよなく愛するボードゲーム作家仲間の斎藤隆さんにお願いして試プレーとフィードバックをしてもらいました。(斎藤さんありがとうございます)
実際に試プレーしてみると先手青駒の優位度がとても高いことが分かりました。初心者にはそんなに問題ならないのですが、熟練者プレーヤーがプレーするとかなり強力なパワープレーをされてしまいます。
そこで考えたのが青後手というルールですが、それだとオリジナルのルールから少し離れてしまう気がしました。そこでいっその事、青マスと白マスの配置を交換することにしました。かなりプレー感は良くなりました。
それでも試プレーを重ねると四隅の中立マスがスクエアボードと違って、とても効力が有ることがわかりました。そのため先手青駒は初手に中立の四隅角マスには配置出来ないルールに変更しました。

カミサン相手に何度もプレーをしてみてほぼ先手後手の有利不利を感じなくなりました。これでルール調整は完了しました。

後は製品化のためのボードデザインです。せっかくなのでオリジナルのスクエアボードのデザインを踏襲しながら、新たしい要素を入れて行きたいとおもいました。踏襲の部分は手描きの良さを取り入れること、新しさは色使いで表現しました。そして完成したのがこのデザインです。

Hexパターンはどうしても横に長いので正方形のタイルには収まりが悪いのです。そこでボードを45度傾けてレイアウトしました。四隅に空白が出来てしまったのでゲーム名とブランド名を配置してバランスをとりました。
そして実際に完成したプロトタイプがこの写真になります。

さてどうにか商品化の目処がつきましたので、次回のKickstarterキャンペーンでリリースすることにしました。
開始日は2025年1月15日朝10時の予定です。
ぜひ支援ご購入をお願いします。
LOGY GAMES 山本光夫

https://www.kickstarter.com/projects/logygames/yonmoque-hex

いいなと思ったら応援しよう!