隣の芝は青い。
隣の芝は青い。なんだか、輝いて見えるものだ。
今日は自分の専門分野とは異なる授業のガイダンスにでた。
いつも私が出る授業は学生が5人いたら「多い」くらいのものだ。だが、今日の授業はすごかった。10人くらい受講生がいた。他大学からの受講生もいるし、博士号を取り終えたかたも参加していた。
すでにある程度の共有されたものがあるようで、新参者は少々の孤独を感じる。これは仕方ないから、別にいい。それ以上に、博士号を取り終えたかた、博士後期課程の学生、修士課程の学生、それぞれがある程度人数がいるのが(羨ましいまではいかないが)いいな、と思った。
4月の上旬。隣の研究室の授業のガイダンスに参加した。上記はその日の日記の下書きだ。
隣の芝は青かった。
質、量ともに豊かな学生。授業の質の高さ。心優しき教授。暖かい雰囲気。
熱い議論は繰り広げられるが、殺伐とした雰囲気ではない。教室の空気が氷点下以下になるようなこともない。
何より、先輩が多い。
これがすごく芝を青くする。
この先輩たちは部外者の私にも、ものすごく優しい。
部外者で新参者だからこその優しく接するという面もあるだろうが。
この前、廊下でたまたま隣の研究室の先輩らと遭遇した。
「あ!」と思い、微笑みかけた。
すると、「あ!こんにちは!お元気ですか!?」と。
私のことを覚えてくださっているだけで、すでに嬉しい。優しさ全開のかただった。
ここの研究室の先生がユーモアと優しさ溢れる方なのだ。それがみんなに伝染しているのだろうか。昨日、駅前で出会ったとき、先生は電車に急いでるようなのに、愉快に立ち話をしてしまった。
一人で論文を書くのは孤独な作業だ。
申請書を書くときもたくさんの先輩に囲まれて、申請書を書いている隣の研究室の同僚を羨ましく思ったものだ。
研究室には人が多い方がいい。
なんでも語り合える同期や年代の近い人がいる方がいい。
隣の芝は青い。
こちらの芝は枯らさないよう、整備だけは欠かさずやろう。
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