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JAPAN SKEPTICS ホームページ新設!

JAPAN SKEPTICS (ジャパンスケプティクス)または『「超自然現象」を批判的・科学的に究明する会』は、「超自然現象」の批判的・科学的な研究の推進と研究者の交流を目的として、1991年4月に設立された。2024年3月で33周年を迎えている。

現代社会は、膨大な情報に流されて自己を見失う危険性、デマやフェイクニュースに騙される危険性、自分の頭で論理的・科学的に考えることができず洗脳される危険性に溢れている。

霊感商法やカルト宗教、スピリチュアルやオカルト、疑似科学や陰謀論などの「ウソ」を見極めるために「理性」が求められている。Japan Skepticsは、その「理性」の拠り所となる会である。

人類300万年の進化の歴史において、科学とそれに基づく技術は、20世紀のわずか100年間に爆発的に進歩しました。好むと好まないとにかかわらず、私達の日常生活は、科学文明を抜きにしては成立しません。一方では、科学文明の発達にともなって、その歪みが、たとえば大量殺戮兵器や地球環境破壊のような形であらわれ、私達に大きな反省を促すようになりました。このように科学文明に対する批判は、真剣に受けとめなければなりません。けれども他方では、人類が長期間の努力をかけて、確固たる論理と思考によって築き上げてきた科学体系を、根本的に否定するような主張がなされていることも、見過ごすことはできません。

近年世界各国のマスメディアでは、UFO、超能力やオカルトといった多様な「超自然現象」がブームとなって、科学の全面否定とも受けとめられる主張で氾濫しています。しかも、これらの報道は、一方的に「超自然現象」の存在を肯定したり、むやみに興奮を呼び起こすエンターテイメント的なものも多く、現代科学の成果に必ずしも精通していない一般視聴者にとっては、これらの主張をどれだけ信用してよいのか、またどのように客観的に判断すればよいのか、疑問に思われる状況のようです。

このように、社会が疑似科学や非科学へと傾斜していく風潮に対しては、多くの科学者が危惧感を抱いていますが、それをまじめに検討するような学際的組織は、今までの日本には見当たりませんでした。科学者としては「超自然現象」を無視することも簡単ですし、わざわざ取り組むべき問題ではないという議論もあります。しかし、このような現象についても、批判的・科学的な究明を試み、その成果を社会に還元することは、やはり科学者の社会的使命といえましょう。実際に、現在では、世界20カ国に70以上の学際的組織が結成され、各学会の専門家が「超自然現象」を無批判に受け入れる社会に警告を発し、批判的・科学的な啓蒙活動を行っているのです。

これらの組織を代表するアメリカのCSICOPは、1976年の結成以来活発な活動を続け、今日では機関誌約4万部を世界63カ国の読者が購読しています。ノーベル賞を受賞したM.ゲルマン(物理学)とF.クリック(生物学)をはじめ、C.セイガン(天文学)、D.モリソン(宇宙科学)、W.クワイン(哲学)、B.スキナー(心理学)といった各学界の代表的な専門家、またI.アシモフやM.ガードナーといった科学作家が、300名以上のCSICOP科学技術顧問団を結成しています。

​私達のJAPAN SKEPTICSは、CSICOPと同じように、「超自然現象」を批判的・科学的に究明することを目的とし、その研究の場を提供するために設立された、日本で最初の組織です。会の名称であるSKEPTICとは、一般には「懐疑性」を意味しますが、私達はこれをより広い意味での「批判的思考性」と解釈しています。人間はともすれば理性から逸脱し、心理を正視する姿勢を忘れ、神秘的・超越的なものに飛び付く傾向があるようです。私達は迷信を捨てて、理性的に物事に対処するための批判的思考を育てていくことを、本会の基本理念として考えています。

JAPAN SKEPTICSには、職業や学歴をはじめ、年齢・性別・国籍等にかかわらず、私達の理念にご賛同くださる方であれば、どなたでも入会できます。皆様の積極的な御参加によって、「超自然現象」を批判的・科学的に究明し、同時に教育的・社会的な啓蒙活動を行うことができるのです。皆様の御入会をお待ちいたしますとともに、会員全員の協力によって、本会が発展を続けることを期待いたします。

初代会長 寿岳潤 (1991年4月)

このたび Japan Skeptics では、ホームページを新設した。ぜひご覧いただき、ご参加いただけたら幸いである。

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高橋昌一郎
Thank you very much for your understanding and cooperation !!!