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#3 物流倉庫とDXについて
WMSっておもしろい
物流倉庫DXの筆頭は
唐突にこんなことを書いてますが、WMSは、導入されていますか?
(WMSは、Warehouse Management Systemの略になります。)
物流の可視化等を謳っているソフトウエアもありますが、
物流倉庫のDXというと、私的には、WMSかと思います。
帳票も出してくれるし、今日の出荷数もわかるし等々、
メリットが多々あるように見えます。
機能面だけでなく、色々と使えるWMSについてちょっと書いていきます。
WMS、物流倉庫の宝庫です
WMSで物流倉庫を運営しているのであれば、全ての作業に対して、WMSが
関与していると思います。
全ての作業にWMSが関与しているのであれば、物流倉庫における改善の種が
たくさん詰まっています。その素は、WMSのログです。
このログは、膨大な量ですし、加工も必要です。
しかし、このログをデータベースに移行できるのならば、
活用次第では、物流倉庫のビックデータになるかもしれません。
どんな活用をするのか
タイムスタンプの活用
WMSの作業指示動作は、指示 >> 実行/結果 >> 完了の繰り返しです。
そのひとつひとつにタイムスタンプが打たれていると思います。
そのタイムスタンプを辿ると、例えば、
出荷指示から出荷完了までの物流倉庫内のトラベルタイムがわかりますし、
入荷も荷受けから棚入れまでのトラベルタイムがわかります。
こんなことがわかると、注文締め切りをもっと遅くしたいと言われても
データで示して、倉庫内作業にXX 時間必要と合理的に説明できます。
そのあとにトラベルタイム短縮の方策は、考えないといけないですが。
さらなる応用をして、精度を高める
もっと細かくプロセス単位、システムが対応していれば、作業者単位でも
計測可能です。(ただし、IDの使いまわしをしていないこと)
例として、以下のような改善の素データがとれます。
・ ピッキングの改善
・ 棚入れの改善
つまり、生産性分析のベースが抽出できるのです。
生産性改善が謳われている現在、現状の生産性を精度高く知ることは、
とても重要だと思います。
このほかに、物流倉庫内でのボトルネック探しにも、
これらのデータを活用することができます。
物流倉庫DXまとめ
自動化とWMS
自動化とWMSは、切っても切れない関係です。そうでない部分もあります。
在庫や帳票に関連する部分、例えば、ピッキングや棚入れ、発送伝票等を
自動化するのであれば、MUSTアイテムがWMSだったりします。
その時に、WMSのロジックを知っておくだけで、通常動作と例外動作の対処
方法の違いだったり、通信とデータ処理でどれだけ時間が必要かということもわかります。これがわかると倉庫内でどれだけ自動化のための
スペースが必要なのかもわかったりします。
WMSは、知れば知るほど、奥が深く、ある意味、沼だと思います。
物流DXの本質について思うこと
様々なツールがある中で、そのツールを使用するだけで、一定の効果が
みられると思います。しかし、そのツールを使いこなさないと
本当の効果が見えてこないように思えます。
つまり、作業ツールだけでなく、作業ログ収集ツールでもあり、
そのデータを活用したものだけが、果実を得るというのが、
物流DXの本質だと思っています。