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ノベル学園祭
2024年6月22日 17:32
まだカーテンを閉めていないリビングの窓から、家の前の道路を走っていく車の光が差し込んで、私たちを包み込む。こっちは暗い気持ちになっているというのに全く理不尽なものだ。「ごめんなさい、私が弱かったせいで」私は、彼の肩を掴む手の力を無意識に強めながらさっき水族館であったことをまた思い出す。彼よりも生きた年数が多いのだから、私が守るべき立場なのに、彼になにかあったら、私が助けてあげられるって思って
2024年6月22日 11:26
「こっちこっち!」静かな水族館の中、キャッキャッと子供たちが騒ぐのと同じくらいのテンションで私は彼の手を引く。今日は、久しぶりのデートでしかも私の好きな水族館に来ることになった。何度も来ているが彼とくるたびにわくわくするし、テンションが上がる。「分かったから、落ち着けって」彼にたしなめられると、やっと私は落ち着き、「えへへ、ごめん、君とくるとなんかテンション上がっちゃって」てへへと頬をか