憧れのプロレタリア文学で佳作ではあるが【新人賞】を受賞できた事が一番の誇りだ。それまで東京の文京区などで【若い世代】の集いなどに参加させてもらったりノーベル文学賞作家の大江健三郎氏が【九条の会】の呼びかけ人である事を知った。壁に貼られた数々のサイン色紙など眺めながら漠然と憧れを抱いていた。作品は【奇妙な仕事】とか数冊位しか知らないが講演会に行ってみたりノーベル文学賞作家というイメージとインパクトは強烈だ。その大江健三郎氏が2023年3月3日に亡くなられた。88歳。実は前日の3月2日には【幸福の科学】の大川隆法総裁が亡くなっている。2人は護憲派と改憲派と180度真逆の価値観を貫いた方だ。大江健三郎氏はまるで、大川隆法総裁の死を待ってから旅立ったかの様な重なり方であった。何かしら因縁の様なものを感じた。世界的ピアニスト坂本龍一氏が亡くなられたのも同月の28日となる。2023年3月はイメージとインパクトが強烈な時期だった。大江健三郎氏は生前、【時代の精神を小説で書く様に心掛けろ】というアドヴァイスを残していた。【時代の精神】。いい言葉だ。その時代、その時代を生きる者に与えられた限られた価値観。勿論、普遍的な価値観もあるだろう。だが、我々に書けるのは、【時代の精神】だ。貴重な言葉だ。新人賞の作品の中にも込めた。【時代の精神】。日月神事の【夜明けの巻】を視聴しながら今一番【時代の精神】とマッチした書物なのではないか、と照らし合わせながら噛み締めているところである。