モンゴル食紀行/食思考 第2回 砂漠で「足りない」生野菜 太田充胤
ご存知の方はご存知かと思うが、今日、モンゴル語ではロシア語と同じキリル文字を使う。1940年、ソ連の影響下にあった共産主義時代に政令によって始まり、今も続いている慣習である。
キリル文字教育は、モンゴル国民の文盲をあっというまに撲滅したと言われている。半面、モンゴル人が歴史上使っていたいくつかの文字は、これを境に忘れられていくことになった。
ソ連が解体したころ、独立したモンゴルでは従来のモンゴル文字を復活させようと、学校教育にこれを取り入れた時期があったらしい。しかし当然な