ああ無情…無常?
[今日の短歌]花は散りこの世は無常に満ちている別れを告げる間も無い程に
コロナですっかり変わってしまった社会に、いまさらながらこの世の無常と無情を感じています。
無常とは、仏教の考え方の一つで、「人も世の中も、全てのものは常に移り変わり、同じ状態でとどまる事はない」と、言うことだそうです。
花は散り、水は流れ流れて常に形を変え続ける、と。この無常の中に日本人は美を見出してきました。一方、西洋人は、永遠、盤石なるものを求め、そこに美を見出すそうです。
ふむふむ。私は日本人ですから、桜は散るからこそ美しいと思いますし、不完全なもの、永遠でないもの、変わり続けるものを贔屓してしまうところはあると思います。石造りよりも紙の家の方がしっくりくるみたいな。
ただし、コロナ禍による否応のない変化の中に、無常の美を見出すのは簡単ではありません。あの店も閉まってしまった、失業、旅行が当分できなくなった…など、悲しい変化が多く、寧ろ、ひたすら「無情」です。
明るい変化と言えば、「おうち時間」を楽しむ術を身につけたこと、マスク着用とソーシャルディスタンスの徹底など、コミュニティ一丸となって、終息に向け努力を続けていること、リモートワークやズーム会議がスムーズに日常に組み込まれた事など。…案外ありますね。でも、やっぱり今の世の中は無情です。
盤石なものなど無いと実感しつつある今日この頃ですが、物事の明るい部分にフォーカスし、希望を捨てずに過ごさなければ。終息後、経済が持ち直すまで、マスクの紐をしっかり締めて、がんばりましょう。