文系出身の私が「好きなこと」を追いかけてデータサイエンス系スタートアップに辿り着いた話
はじめまして!LocationMindの高山です。
1年半ほど前にLocationMindにジョインし、主にトラックのビッグデータを用いた事業開発に携わっています。
今回は、私がデータサイエンティスト集団であるLocationMindに転職した経緯を紹介します。
超個人的なエピソードのため再現性は皆無です・・・が、私がLocationMindにかける想いが伝わったり、職業・進路の岐路に立つ人やこれから新たな道を踏み出す人に少しでも勇気をもっていただけたら、大変嬉しく思います。
"Cool head"に魅せられて
シンプルでありながら様々な職業・仕事に通底する姿勢として座右の銘とする人も多いこのフレーズ、実は、アルフレッド・マーシャルという経済学者の言説が出典であるというのをご存知でしょうか?「暖かい心を持とう」という側面が強調されることが多いように思いますが、私は「冷静な頭脳」の方に共感を覚えています。
このフレーズに出会った頃、「立場」や「声の大きさ」で物事が決まることがある、ということに私はちょっとした違和感を抱いていました。そんな私にとって、このフレーズは社会に正対するためのヒントのように映りました。そして、私はそういった「立場」や「声の大きさ」に対峙するには「冷静な頭脳」が大切なのだと思い至るのでした。
そんなこんなで、マーシャル先生が言うところの"Cool head"な人間になりたいという願いを抱いて、私は経済学部に進学しました。
「好きなこと」を追いかけた日々
大学進学後は、学部で都市経済学・空間経済学、修士で都市政策を対象とした費用便益分析を学びました。
費用便益分析とは、経済学や統計学などの手法を用いて政策・政府支出の効果を金銭価値で測定し、政策・政府支出の実施に伴う費用と便益を定量的に評価するものです。最近はEBPM(Evidence Based Policy Making)という単語がちらほらと聞かれるようになりましたが、まさにEBPMチックなことをやっていました。
売上や費用といった金銭的な価値尺度で評価できる企業活動とは異なり、政策・政府支出はその費用と効果を同一の尺度で評価することは難しいです。そのような難しさに対して、経済学や統計学は、政策・政府支出の実施による社会の変容をモデル化して金銭価値ベースで評価するためのフレームワークを提供し、定量的な観点から政策効果を評価・検証するための視座を与えてくれます。
経済学や統計学を使って社会を定量的に眺めようとする試みは、私にとって最高に"Cool"なものでした。夜を日に継いで学び、学んだことを現実の問題に当てはめて思考を巡らせる。そういった営為を続けるうちに、数字やデータに基づき冷静な眼差しで社会と向き合うことで、社会に対してオリジナリティのある貢献ができるような気がしました。
とはいえ、勉強を続けて食べていけるほど突き抜けるには至りませんでした。加えて、社会に出た方が人の役に立てお金も稼げそうだという感覚もありました。なので、「好きなこと」を追いかけて抱いた「青雲の志」は一旦胸の内にしまい、それはそれとして、就職することにしました。
「青雲の志」のゆくえ
新卒で入社した金融機関に10年ほど勤務しました。お客様、同僚、仕事に恵まれ、たくさんの経験を積みました。今振り返っても、楽しい思い出と、お客様、同僚への感謝の念に堪えません。
ただ、入社してしばらく経ったころから、「データサイエンス」や「ビッグデータ」というキーワードが世間を賑わせるようになりました。アプローチは違えど、費用便益分析もデータサイエンスも、私にとっては社会への"Cool"な向き合い方そのものでした。そういったキーワードを耳にするたびに、胸の内にしまった「青雲の志」が少しずつ頭をもたげ始めます。
前職での業務の最中に、たまたま、エンジェルラウンドでの資金調達実施に関するLocationMindのプレスリリースを目にしました。そこには、「位置情報ビッグデータ」や「位置情報技術の社会実装」といった、社会への"Cool"な向き合い方を追いかけ続けた私をガンガン揺さぶるパワーワードが並んでいました。このプレスリリースを見たとき、「私が次に追いかけるべきはこれだ、これに違いない!」と直観しました。
それから1年後、いくつかタイミングが重なり、私はLocationMindの求人への応募を決意します。そこで初めて真面目にコーポレートサイトを眺めた私は愕然としました。なんと、大学の語学のクラスメイトだった桐谷がCEOを務めているのです。私は即座に桐谷にMessengerで連絡をとりました。
かくして、私は一旦胸の中にしまった「青雲の志」を携え直して、LocationMindに辿り着くのでした。
おわりに
ここまで読んでくださった皆様には、是非、自分の「好きなこと」を大切にしてほしいです。
「好きなこと」を追いかけることと生きていくための戦略は別物ですし、そもそも「好きなこと」を見つけたり追いかけたりするのも意外と難しかったりもします。ただ、「好きなこと」と仕事とうまくAlignできればオリジナリティの高い成果を生み出すことに繋がるはずです。また、「好きなこと」を大切にすることでセレンディピティを引き寄せる可能性も高まるはずです。
私の今の夢は、私なりに磨いてきた"Cool head"を武器に、ビッグデータを用いたビジネスモデルの確立と社会課題解決の実現を成し遂げることです。「好きなこと」と自身のミッションをうまくAlignさせながら、自分とLocationMindがどこまで遠くに行けるかを含めて、挑戦を続けていきます。
明日から新年度が始まりますね。最後まで読んでくださった皆様の新しい1年が豊かなものになることを祈りつつ、もし、あなたの「好きなこと」とLocationMindがマッチしそうであれば、是非一緒に働きましょう!
LocationMindでは各ポジションで積極採用中です。興味を持ってくださった方は、こちらより募集ポジションをご覧ください。