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年末あわてないよう一足さきに、今年読んで心がゆれた本5冊

「年間100冊よむぞ!」

そう思って、2002年位までは頑張って読書記録をとっていました。
こまめに記録して、ブログでもレビューして。


ほかで忙しくなって、昨年2023年からはお休み。けど、また本を読む熱が高まってきたので、記録を残していこうかな。


再開記念は大々的にしよう!

そんなわけで。
こないだスーパーで鏡もちを売っているのを見かけたし、年末に慌てないように、少し早いけどいきなり一年の読書総括をしてしまおうと思います。

5冊です!


正欲(朝井リョウ)


特殊な性癖を持つ人たちの、葛藤を描く話。

誰もが、世間の平均から見ると、どこか特殊な好みを隠し持っている。みんな、それを開示せずに、何とか社会と折り合いをつけている。

自分のスキが、全部おおっぴらに言えたらいいんだけど。「これは言わないでおこ」ってものは、きっとみんなあるよね。

胸にしまっておければいいんだけど、抱えきれないこともあるわけで。

理解に苦しむような話題や事件のかげに、どんな特殊性が隠れているんだろうと、想いを巡らせるようになりました。


世界をめぐる動物園・水族館コンサルタントの想定外な日々(田井基文)


日本唯一といわれる、動物園・水族館コンサルタントの方の本。


動物園・水族館にまつわる仕事内容によらず、動物園・水族館にまつわるトピックなら何でも載っています。動物園のように盛りだくさんな本。

これまで、いちユーザーとしてしか触れてこなかった世界を、いろんな人の視点で知ることができます。

動物園も水族館もめっちゃ行くので、より味わい深く楽しめるようになりました。施設づくりから、働く人から、地域への影響まで。


そして、仕事っていうのは、思いもよらないところから開いていくんだなと。キャリア本としても、得るものが多い内容です。


流浪の月(凪良ゆう)


小説。19歳大学生のもとで、2ヶ月過ごした10歳の家出少女。 しかし、大学生は少女誘拐の罪で逮捕されて…。

自分の本質を理解してくれる人。
自分が何もかざらずにありのままでいられる人。
それは、どれだけ得難い存在だろうか。

家族なのか、友達なのか、パートナーなのか、師弟なのか、形はいろいろあるんだけど、そういう人がいることで人生は変わるんだよなと思った。


この物語の2人にとっては、「かつて、自分を理解してくれる人がいた」という事実が、その後の2人を生かしていたように思う。


成瀬は天下を取りにいく(宮島未奈)


破天荒な主人公・成瀬あかりが繰り広げる青春ストーリー。成瀬が中学2年〜高校3年までを描いています。

青春ど真ん中。
将来なんてどうなるか分からない、無限の可能性が広がるあの頃です。まぶしいよ…。


作品は、滋賀県大津市が舞台。
作中には、いたる所にローカルな要素がモリモリと盛り込まれていて、地域愛があふれているところも最高です。

メジャーな観光地が舞台としてちょろりと出てくるのではなく、スポット・グルメ・音楽・文化と、それに対するが市民の気持ちがストーリーの本筋に組み込まれているんですよ。

・昔からある地域一番の百貨店への想い
・百人一首の根づき方
・夏祭りで流れる江州音頭
などなど。

大津市における大津市民だからこその物語というのが、何よりも良い。
地域性ってドラマをオンリーワンにしてくれますよね。


世界のともだちシリーズ


子どもと、よく読んだシリーズ本。

1つの国で1冊。
10歳くらいの子供の視点で、世界の文化や生活習慣を知ることができます。めちゃくちゃおもしろい。あとで、本に出てくる場所を地図で調べて、ストリートビューで見てみるのもまた楽しい。

気づけば30カ国以上を回っていました。今や世界2周目に入っています。

そして、国は変われど変わらない「子どもが豊かに育ってほしい」と願う親心に触れられるのも、好きなところ。


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