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夏に生まれた子を一度捨てる風習があった。

私の地元には、夏に生まれた子を一度捨てて、他人に拾ってもらうという風習があった。
捨てると言っても捨てる振りをして、予めお願いしていた近所のひとや友人に拾ってもらうという、形だけのものだ。
親は「昔は夏に死んでしまう子が多かったからじゃないの」と言っていた。
「拾い子は長生きするから」というのが風習の理由らしい。

豊臣秀吉の子、秀頼もそうであったようだ。

文禄2年(1593年)、秀吉57歳の時の子で、大坂城で誕生した。子供の健康な成長を願う当時の祈願として、いったん捨てた形にして、家臣の松浦重政が拾い上げた。

Wikipedia

なぜ拾い子が丈夫に育つのかは分からないが、昔から続く願掛けのようなものなんだろうと思う。

私の妹は夏生まれだったので、一度家の庭先に捨てられ、近所のひとに拾い上げてもらった。
平成初期の話だ。
まだ、地元にこの風習が残っているのかどうかは知らない。



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