災害時に不足しやすい栄養について~ビタミンC・ビタミンD~
ビタミンCの重要性
野菜を含む食事の頻度が多くはないと思われます。またほとんどが食中毒予防のために加熱調理したものが多く、その工程にてビタミンCが失われている可能性があります。野菜によりビタミンC残存率は変わりますが、ゆでる工程を経たものは大きくビタミンCは失われるようです。
(蒸したものであればそこまで失われないようです)
野菜は食物繊維も取れますし、便秘予防のためにも取っておきたいですね。
亜鉛やビタミンCはことにストレス下ではいつも以上に消費されやすい栄養素になります。
残念ながら、現時点でも全国の新型コロナウイルスの感染者が減らない状況でもあります。集団での避難生活はどうしても感染リスクが高くなりやすく、仮に個々の避難生活であっても心身共にストレスも多い状況ですので、感染予防のためにも亜鉛やビタミンC補充でストレスに負けない・感染症に負けない体内環境を整えてもらえたらと思います。
ビタミンCは美容目的や風邪予防で有名ですが、このようにストレスを緩和することにもかかわっているのですね。
ビタミンCはストレスに対抗するためのステロイドホルモンであるコルチゾールの分泌に必要です。
*ビタミン Cを摂るうえで覚えていてほしいこと
以前、「ビタミンCは腎結石を引き起こす原因ではないか」という話がありましたが、現時点ではリスクは明らかにはなっておらず、時と場合によるものであったり、適切な量(1日摂取量100mg:日本人の栄養摂取基準2020年版 厚生労働省)であればOKという見解もあります。
経験的には1日1,000mgまでなら良いと思います。
ビタミンCを摂る際は1日にまとめて取るよりも、1日数回にわけて取ったほうが体への利用効率がよいですね。
ビタミンCを一度に大量に摂取することは下痢を引き起こすこともありますので、被災時にはやめておいたほうがいいかなと個人的には思います。
特に、腎機能が落ちている方、腎結石になったことがある方やなりやすい方はご注意いただきたいです。(結石予防の水分補給はお忘れなく!)
ビタミンDの重要性
新型コロナウイルス流行中ということもありますので、さらに可能であればビタミンDのサプリメントで免疫を賦活(免疫作用を活発にする)する方法もあります。
ビタミンDは脂溶性ビタミンですから、空腹時に飲むと気分不良(胃のあたりがムカムカして気持ち悪くなる)ことがありますので、食後に摂取されることをおすすめします。
屋内で過ごされる方もいらっしゃると思いますが、太陽を浴びた方がビタミンDも活性化されてよろしいので、少しの時間だけでも外に出られてお過ごしいただければと思います。からだを軽く動かすこともおすすめです。
仮に、ビタミンDサプリメントを摂れなくても、体内にはビタミンDの前駆物質があります。季節や緯度にもよりますが、1日20分程度太陽を浴びることで皮膚下にてビタミンDは作られていきますよ。
災害時の不足しがちな栄養素について3回に分けてお伝えしました。
からだを整えることや整えておくことは、人生の様々な場面であなたの助けになると思います。どうかご自身をいたわって大切にお過ごしくださいね。
必要な方へご参考になれば幸いです。
安寧に過ごせる時が1日も早く来ますように