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 非接触型の体温計であったり、サーモグラフィカメラであったりとツールはまちまちですが、新型コロナウイルス感染症の感染予防策として、入場時に検温を行っている施設が多くあります。
 有り難いことに、私はまだ入場を止められたことはありませんが、急いで小走りで息を切らせて来た時や、猛暑で汗をかきかき来た時などは、体温が上がっていないか心配になります。
 担当者が体温を確認し、「大丈夫です」、「お通りください」と言われるまでのホンの僅かな時間がなんとも言葉に表し難く、持て余してしまう程に長く感じられるものです。
 「大丈夫です」、「お通りください」と言われて入場するときのなんとも釈然としない、不安な思いは何なのだろう?そんな疑問を持ち続けていたのですが、昨日、漸くその理由が分かりました。
 それは、検温をした方が測った私の体温を「何度です」と言ってくれないからなのです。「入場できません」と言われなかったから大丈夫なんだろうとは思いがながらも、「走ってきたから体温が上がっているはず」、「こんなに暑いのだから体温も上がっているのでは?」という素朴な疑問、不安に、誰も答えてくれないからなのだと。

 昨日は、地元の浅草ビューホテルで所属する士業の研修会がありました。
 会場となっている宴会場への入場前にホテルのスタッフが入場者の検温をするのですが、体温計の表示を見せながら「36.1度でした」と伝えてくれたのです。
 この時、これまで私が抱いていた疑問や不安が氷解しました。
 「あ、私の体温36.1度なのね。平熱、平熱。」と安心して入場することができたのです。

 考えてみると、自分の体温はまさに自分の体調そのものです。自分の重要機密事項です。それを他人が検温し、その結果を教えてもらえない。こんな不安はないでしょう。浅草ビューホテルでは、見事にこの不安をかき消してくれたのです。
 今回の研修は三密を避けるために人数を絞っていたために、一人びとりにその方の体温を伝えることができたのかもしれません。しかし、対応を検討する価値があると思います。

 ちなみに、ホテルの宴会場での研修ですが、宴会はなく、研修のみが開催されたこと強調しておきます。念のため。

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