中小企業や小規模事業者にとっての事業継続の大きなリスクは、前進のための大きなチャンス。
中小企業や小規模事業者が電子インボイスをはじめとするEDI(電子データ交換)に取り組まなければサプライチェーンから弾き出される。
そんなリスクがあることをしっかりと伝えていくことが、今、われわれに課されている大きな課題だ。
cf.中小企業や小規模事業者もEDIや電子インボイスへの対応が事業継続の必要条件(拙稿)
では、EDIを導入しない/できない場合、リスクばかりで導入した場合のメリットはないのか?もちろん、サプライチェーンから弾き出されない、ということは中小企業や小規模事業者にとっての最大のメリットだ。しかし、それだけではない。
EDIを行うプロセスにおいて、必ず取り組まなければならないことの一つに単品管理がある。
単品管理は、最小在庫管理単位(SKU)として単品という概念を導入し、単品単位で商品情報を把握し、管理する手法である。
単品よりも大きなくくりでSKUを設定していては見極められない売れ筋・死に筋の把握が可能となる。
リアルタイムでの在庫量の把握も可能だ。
それ故に、単品ごとに最適な発注のタイミングと発注量の見極めが可能となる。
在庫の適正化を図ることが可能となり、在庫として寝かされていた資金の有効利用も可能となる。
取り扱うアイテム数が多い場合、期末あるいは定期的に行われる実地棚卸の作業は莫大な労力を要するものだが、実地棚卸もリアルタイムでの単品の在庫情報があれば、その手間は大きく削減できる。
中小企業や小規模事業者にとって、電子インボイスをはじめとするEDIの取り組みは事業継続にかかわる大きなリスクだ。しかし、上手く活用すれば大きなチャンスをもたらすものでもある。
リスクとして厭うのではなく、チャンスとして活かす。
その発想の転換が重要だ。