ポケモンもいいけどね。
「本田さんちのシンボルツリーは何の木ですか?」
とよく聞かれます。で、「我が家のシンボルツリーは、エノキです!」って答えるんですが、みなさん「?」って顔をされます。
エノキって鍋に入れたりホイル焼きにも入っている美味しいキノコを想像しますが、あれはエノキダケ。榎(エノキ)によく生えるから榎茸と言うんですね。シイタケも椎(シイ)に良く生えるから椎茸なんです。あ、松茸もそうですね。
そんな我が家のシンボルツリーのエノキは、本州~沖縄の丘陵から山地の日当たりの良いところに生えている木で、高も20mくらいに大きくなるような木です。我が家でも大きな木陰を落としてくれていますが、エノキはちょっと面白い特性があって、なんと虫がよく集まる木なんですよ。
虫のつかない木を好まれる方が多いと思いますが、エノキは正反対。有名なのは、オオムラサキという蝶が好んで産卵します。オオムラサキはとても美しい蝶ですが、都市近郊では地域絶滅の危機に瀕する蝶なんです。そんなレアなオオムラサキですが、エノキのおかげか家の庭にも飛んできてくれますし、この前なんかは、さらにレアなヤマトタマムシが来てくれました!
小学一年生の息子は、ヤマトタマムシを捕まえ目を輝かさせて大喜び!早速虫かごに入れて観察です。そのうちやはり見ているだけでは物足りず手のひらに載せては「おねーちゃーん!見て~」なんて大声を出して、娘を呼ぶんですが、四年生の娘はそれを見るなり、「すぐに逃がしてあげて!」と大声で弟に激怒(笑)
娘も小さなころから虫は大好きで、蝶なんか捕まえようと思えば手づかみで捕まえられるくらい虫採り名人です。でも虫を捕まえて手元に置くことは望みません。それは二度とは元に戻らない虫の命を奪うことになるかもしれない、ということも経験を通して十分に理解しているからだと思います。
携帯片手にモンスター採集するのも子供にとっては夢中になれる遊びだと思いますが、実際に本物の命に触れて感じる昆虫採集も子供にとって大切だと思うんですよね。
“虫が集まる木”を植えて、お庭にGo!をプレイしてみるのもいかがでしょうか?(笑)
*「にらめっこ」 2016年 9月10月号 掲載 に加筆修正