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水曜日のアトリエVol.15 ママと娘の秘密の一週間

水曜日はアトリエの日。
昨日はパパのお誕生日だったので、粘土でパパが大好きなアリスのお人形を作りました。

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一週間前からちょっとずつ。透明なガラス瓶を土台に、絵の具で色をつけた粘土を重ねて形を作っていきます。

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最近、幼稚園が終わってからお友達と遊んでいたりで、帰ってくる頃には夕飯間近。「やばい!パパが帰ってきちゃう!どうしよどうしよ!」と大騒ぎしながらちょっとずつ出来上がったアリスちゃん。

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喜んでくれるといいなぁ・・。
娘は一週間前から早くアリスのことを言いたくて言いたくてたまらない様子で、言いかけては口を抑える(完全にバレていたと思う笑)という事件が何度もあって、なんだか可愛らしかった。「ママとわたしだけが知っている秘密」を過ごした1週間だった。


秘密は貝の中に投げ込まれた石みたいなものだと言えます。貝(人間)にとっては、石(秘密)は異物だけれども、それを、ずーっと包んでいくことで真珠ができあがる。石がない人は、真珠もできない、だたの貝(笑)。

 しかし、石が大きすぎると真珠もできずに石もこわれる。———素晴らしい真珠を生むかも知れないし、深い傷を負うかも知れない——そのところを了解しつつ、我々は自分の秘密と付き合っていくんじゃないでしょうか。

-河合隼雄 著・こころの天気図 より-


ここのところ、娘は秘密を大切にする。

彼女は割と今日の出来事や思ったことなんかをペラペラとわたしに話したがるタイプだけれど、ここ最近、わたし以外の人との「秘密」を大事にするようになってきた(と言っても結局堪えきれなくて話してしまうあたりが4歳児の可愛らしさなんだけれど笑)。

パパとの秘密。お友達との秘密。先生との秘密。

口を必死に押さえながら言わない言わない、とニヤニヤしながら頑張っている姿を見ると、可愛らしいなぁと成長を感じると共にちょっぴり寂しい気持ちになることがあります。

自分の足で立とうとする——つまり、自立がはじまる時、どうしても「秘密」という要素が入ってきがちだということです。そこが人間の悲しいところで。

-河合隼雄 著・こころの天気図 より-


きっと、いつかは誰にも言えない彼女だけの秘密を持つ日が来るんだろうなぁと少し先の未来を想像しつつ、今の可愛さをたっぷり噛み締めた一週間でした。


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そしてやってきたお誕生日当日。
満を辞してパパに「アリスつくったのーー!!」と元気にプレゼントを渡した娘はものすごく嬉しそうだった。アリスさんはダイニングテーブルのアドヴェントティの前でちょこんと団欒風景の中に溶け込んでいる。

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