一日一描90/100【いのちの林檎】

画像1 川下の向こう岸に青く茂った大きな林が見え、その枝には熟してまっ赤に光る円い実がいっぱい、その林のまん中に高い高い三角標が立って、森の中からはオーケストラベルやジロフォンにまじって何とも云えずきれいな音いろが、とけるように浸みるように風につれて流れて来るのでした。
画像2 青年はぞくっとしてからだをふるうようにしました。だまってその譜を聞いていると、そこらにいちめん黄色やうすい緑の明るい野原か敷物かがひろがり、また真っ白な蝋のような露が太陽の面をかすめて行くように思われました。--銀河鉄道の夜より--

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まつばらあや|リビングアトリエ
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