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大好きな場所を極めるのでなく明け渡す

ここ最近キッチンで料理をしていると、娘が「わたしがやる!」と足台を持ってやってくる。一日一描ならぬ、一日一飯が始まってしまった。

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キッチンはわたしが家の中で一番好きな場所だった。料理が好き、というより、キッチンという小さな空間にこもって粛々と何かを作っている時間が好きだったのです。


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里山の一軒家からちょっと都会のマンションにお引っ越しをして、それを機にキッチンは家族で使える場所へとリデザインされていった。


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そうしたら、娘が料理に興味を持った。
後追いが激し過ぎたのもあるけれど、我が家は小さい頃からキッチンに柵をつけていなくて、彼女がキッチンの床でお玉やしゃもじで遊んでいる傍でわたしは料理をした。ぐずるとおぶって、彼女は背中からわたしが料理をする姿をみていた。


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みていたんだよね。ずっと。


家の中のものも家事もすっきりさせたら、ものすごくたくさん時間が生まれた。
今まではヘトヘトな状態でなんとか回していた家事が、気がついたら日々の癒しになっている。

「わたし、家事好きなんだなぁ」と思った。

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いつもだったら、「好きだ」と認識したものは徹底的にハマってみて極める、という道へ走るのだけれど、今回は明け渡してみよう、と思った。

娘はなかなかお友達におもちゃを貸すことができない。
まだ社会性を身につける練習過程の年齢なんだし、と思って特に促すこともしないのだけれど、なんでだろうなぁ?と思っていた。

この前、公園で娘が「わたしが遊んでいるところにお友達がやってくるのが嫌!」と言っているのをみて、「あぁ、わたしとすごくよく似ている」と思った。

娘もわたしも好きなものにひたすら没頭するタイプだ。お友達と遊ぶよりもまず一人で徹底的に没頭して遊び尽くして極めたいのだ。

でも、娘はもしかしたら、「好きなものを明け渡してもらう」という経験が少ないのかもしれない。そして、そういう経験を待っているのかもしれない。とも思った。

だから、ちょっとヒヤヒヤしたり境界を侵されるようなモヤモヤに揺れたりしながら、一緒に娘とキッチンに立ってみようと思う。

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一緒に作ったシチューはとてもおいしかった。


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