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野口晴哉氏にしてやられたり

約二年ほど前から風邪の研究にハマっていて、「これは自己認識に使える!」なんて、嬉々としてnoteで発信していきますね!と意気込んではみたものの、結果、書く書く詐欺になってしまっている。


というのも、なぜかあれからわたしは風邪を引かなくなってしまった。いや、正確には引かなくなったというよりは、あれ?風邪かな?と思った時に「今回はどんなことがわかるのだろう」と嬉々として胸躍らせていると一瞬でいなくなってしまって、気がついたら元気になっているという・・。まるで狐につままれたようである。

そこで、思い出したのが野口晴哉氏が著書「風邪の効用」で述べていた以下の一節。

風邪の活用などということを考え出したが最後、風邪を引かないのです。そこで皆さんに、風邪は活用すべきものだという話をして、その活用方法をお教えしているのですが、敢えて言えば、これはわたしの風邪予防の高等戦術で、ここにきている皆さんだけは風邪を引かないようにと思ってのことなのです。

-野口晴哉著・風邪の効用-より

特に強調もされず、サラリとなじんで書かれている部分なのだが、結局、この本が一番言いたかったのはここなのではないだろうか。本一冊に渡り風邪を活かす方法についてとくとくと述べられてはいるが、結局野口氏が言いたかったことは「風邪を引くことへの抵抗がなくなることが最大の風邪予防になる」ということなのではないだろうか。

それで、わたしのように「これは使える!」「次はいつ来るのだ!」とまるでサンタクロースを待つかのように、今か今かと風邪を待ち構えていると、引かなくなってしまうのではないだろうか。

風邪はcatch a coldと書く。野口氏が言うには、catchするのは潜在意識で、体を冷やすと風邪を引くとか、栄養を取れていないと風邪を引くなど、〇〇すると風邪を引くと思っていると途端に風邪を捕まえてしまうと言うのだ。一方で、健在意識の力でいくら風邪をcatchしようと思っても捕まえられない。

だから風邪を引こうなどと決心したら最後、風邪はなかなか引けないのです。意志の努力では風邪は引けませんね。どこかで、俺はなかなか風邪は引けないのだと思い、自分で方向づけをしているから、なおさら風邪を引けなくなる。

同上

なにやら言い訳がましくなってしまいました。そして、野口晴哉氏にしてやられたり、という感じでもありますが、お金も手間もかからない最大の予防方法は「好奇心」なのかもしれないと思った出来事なのでした。

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