芒種-ぼうしゅ
2020年6月5日~20日は、芒種の時期です。
江戸に発行された暦便覧によると、芒種とは
「芒ある穀るい稼種する時なればなり」
(のげあるこくるいかしゅするときなればなり)。
「芒」(のげ)とは、麦や稲など稲科植物の先端にある針のような部分。
稼種は、「稼」という言葉には「種を植える」などという意味があります。
ここでいう「種」は稲や麦の種のことを指しています。
この時期は、秋に撒いて実り黄色く色づいた麦を刈り取って、
その後に苗代で育った稲を植える時期です。
からりといい色に乾いた小麦畑から、水に満たされた田んぼへ。
中には秋の実りの小さな子どもたち。
また、芒種は沖縄では梅雨入りの目安となる時期でもあります。
夏の極みとなる「夏至」を目前に控え、日本列島が恵みの水で満たされます。
日本は本当に水に育てられている風土なのですね。
東洋思想の五行を絵で表した時、
大地(土=季節と季節の間)、その中にあるミネラル・鉱物(金=秋)
流れる川(水=冬)、山肌を支える木(木=春)は地球上にあるものですが、
照らす太陽(火)だけは地球上には存在しません。
それゆえ、火に象徴される夏は、人間離れしたものを表す時期であるとも考えられています。
夏は芸術や文化、楽観的、自由奔放という意味を持ちます。周りの空気を読まずに自由気ままに過ごすのがよい時期です。ですから、この季節に自分を思いっきり花開かせるには、周りの意見など聞く必要はないのです。
思うままに、どんな仕事でも自分の独自性を出して前に進むべきです。
(二十四節気に合わせ心と体を美しく整える p.98-99より)
この所の私の仕事スタイルは、
「自分の中のクリエイティビティが喜ぶならとりあえずやってみよう」なのですが、きっと私の中も、夏の太陽と呼応しているのでしょう。
みなさんはどんな夏をお過ごしでしょうか。
夏を豊かに育てる、
恵みの梅雨の時期を健やかに過ごせますように。
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