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皇の時代の羅針盤 その三十八

月刊プレジデントイーグル
                        Vol.38 1996.09.06
人間心理の戦略を持たぬ
        経営者は会社を潰す?


イソップ物語は人間の知恵

の儚さを自然や動物を通して語っています。遠い昔の記憶の中に色々な話があり面白おかしく見たり聴いたりしましたが、今でも記憶に残っているのが、『イソップが主人に話をしてその災いの元はと聴かれたときに、必ず舌を原因にしていた』という話です。

知恵があろうがなかろうが、それを表現するのは舌なのです。知恵がなければ舌の回りもおぼつかないでしょうし、智慧があり過ぎ、舌が回り過ぎ、身を滅ぼすこともあるのです。

このように、イソップは見ていたのでしょう。
肉をくわえた犬、鶴とキツネ、ウサギと亀、蟻とキリギリス、などたくさん有りますがどれを取っても、何かを感じさせるものばかりです。興味のある人は、イソップ寓話の経済倫理学という本が有りますから読んでみて下さい。

知恵のないものは知恵に負け、知恵の有るものは知恵に溺れ、どちらもいいことが有りません。しかし、知恵の使い方と生かし方を学ぶことによって、たくましく生きていくことができると思います。

自然を観察し、自然から大いなる知恵を学ぶことが、人と人とを結び付ける唯一の方法ではないかと考えています。人類は、創造することによって現在を作り上げて来ました。これからも変わらずに、進歩して行くでしょう。そのためには今の自分を良く知ることが大切ではないかと思います。

《知恵の儚さを知るそこに悟りあリ》


人が生まれ成人し、知識を得て知恵が生まれ、より良い人生を営まんと努力をして生きて行くのが人間です。知恵とはある意味で知識の集大成と言えます。知識がなければ知恵は生まれないのです。

知識とは、勉学、常識、憤習、法律、雑学、趣味、情報、分析力、判断力、洞察力を生むためのものです。またこれらは学ぶことができます。たくさん学べばたくさんのものが蓄積されます。

そして、これらをデータとして知恵が出てくるのです。分かりやすく言うと学習すると言います。

例えて言えば、犬や猫でも学習しているのです。扉を開けたり、信号を渡ったり、餌場や排便をする場所を決めたり色々あります。

カラスが線路に石を置いたり、木の実を自動車に轢かせて食べたりしているテレビニュースがありましたが、これらも学習の一つです。

あらゆる知恵、正覚を身につけても、悟りの境地から比べてみたら、儚いものです。儚さを知ることによって一つの悟りがあるのです。
生きとし生ける者の儚さとは自然の大きさに比べてあまりにも
無力であることを知ったときです。

たとえどんなに記憶力があろうとも地球のことあるいは日本のことについてすべてを知ることはできません。このように考えると大自然から見たら人類は花の命のように儚いものなのです。

しかし、花にも命があり自然の一部と考えたら人もまた自然の一部です。人と花との相違点は、人の場合、自ら行動を起こし多くの人に感動を与えることができるという点です。

これは積極的な悟りです。儚い人生に憂いを思うより、この短い人生を
感動と興奮の溢れるものにしたいものです。

我々の世界における、大きな発見は、人は皆意志を持っているということです。この意志が人生を変えることも分かって来ました。また、前にも話しましたが、人間の脳はコンピュータと同じであると言うことです。

これは、最近では当たり前になって来ていますが、脳がすべてをつかさどっているというのは事実です。そのために、脳を活性化することが人の活性化に繋がるということです。活性化の方法としては、頭を使うことです。

しかし、頭を使うこと自体が年を取ると億劫になって来ます。そこで便利なものが登場する訳です。それは、人間の脳というのは、自ら働くことと,
与えられて働くこととの区別がつかないのです。

ですからアルファ波、速聴、記憶術などがあるのです。この中で特に脳の活性化に効果があるのは速聴です。これで、人間の脳がすぐに活性化してくるのです。速く聴くことによって、脳が自然に速いスピードに慣れて頭の回転が良くなるというものです。

これによって、時間の短縮ができてくる訳です。つまり、普通の時間に対して二分の一から四分の一の時間で聴くことができる訳です。ですから長い会議の内容も短い時間で確認できます。

しかも、内容は完璧に理解でき、同時に脳の活性化ができてしまう訳です。このようなことができれば四時間掛かったものが一時間で終わってしまう釈ですから大変便利です。

受験生だけでなく、資格試験を取るときや、自己啓発する時にも役立つと言えます。また、今まで無理だと思っていたことが可能になるとしたらそれを使わない手はないでしょう。

これこそ、成功を願う人の力強い武器になることは間違いないことでしょう。何故ならば、人類共通の普遍的要素は時間だからです。自分の時間を活用できない人に他人の時間など使える訳がないのです。

そのためにはどうしても自分の時間を十分に活用できる人にならなければならないのです。儚い知恵のためにも、、、。

追記1

脳と心について、

情報空間には心があると考えられる、最近は、
胃や心臓にも心があるという研究もされているが、腸にもあるという考えもある。

メンタル、心の部分はまだまだ解明されていませんが、たくさんの症例はあります。

ゴルフ、水泳、バスケなどでイメージトレーニングだけで、良い結果を出した例はいくつもあります。

その理由は、速聴やコンピューターのリセットのような方法で
データを書き換えれば、良いという事なのです。

矯正するという方法で歯並びを改善するように、少し抵抗はあるが
理解はできると思います。

心の中でイメージできれば、それが、できるのです。
水泳のマイケル・フェルプスは、それが完全になるまで、
毎日、朝と就寝前にアファメーションを繰り返し、
目的を達成しました。

彼が、オリンピックで世界記録を出したとき、彼は泳いでいる中
眼鏡に水が入り、前が見えない状態でしたが、アファーメーションの
世界のように、泳ぎぎりました。

記録は、自分のアファーメーションの結果より、良いタイムでゴール
していました。

潜在能力とは事実も想像も区別がつかないという、素晴らしい
力を秘めているのです。

タイガー・ウッズが強かったころ、相手が入れたら同点の場面で、
相手に対して、心の中で、何を思ったと思いますか?

普通は、外してくれと願うところですが、彼は、絶対に入れてこい、
外すなよ!と強く念じていました。
(これは、ネイビーシールズの父の教えでもある。これは、
ルータイスの教えでもある。)

その理由は、入れてくるくらいの相手じゃないと勝つ意味がないからです。

追記2

脳は、記憶でできている。

記憶のつながりを連続と判断している。
また、見ているようで見ていない、盲点のような見えない部分もある。

聞くことも、必要なこと以外聞こうとしない。

そして、すべてを受け入れるという寛容性を持っている。

だから、心配事は心配したとおりになる。

いいことは、心配事に負けて、うまくいかないことが多い。

ここで言う記憶とは、間違った記憶も含めている。

だから、本当の意味の心の舵取りが必要になってくるのです。
人生の操舵方法を身に付ければ、どこへでも行くことが出来る、
船長さんになれるという事ですね。

追記3 教科書

自分が習った、教科書と現在の教科書が違うと、それぞれが、
違った記憶を作るわけです。
そのくらい、曖昧なものが世界の記憶です。

ですから、自分にとって正しい記憶をリセットして、
書き換えてもよいのです。

例え話ですが、
乞食と王様の話があります。
ある時、王様が城下に出たいと言い、城を出ていきました。
そして、自分の代わりに町の乞食を身代わりにしました。

眠っていた乞食を城に運び、衣服を変えベッドに寝かせました。

あくる日、目が覚めた乞食はここはどこだと思いました。

部屋に執事たちが入ってきて、王様と呼びかけ、お目覚めですか?
といわれ、自分は昨日までは夢の事だと思い、そのまま、
王様として生きて行ったという話です。

このようなことは、枚挙にいとまがありません。

間違った記憶を、リセットして書き換えることを勧めます。

災害や震災にあっても、コメ不足にあっても、平常心で乗り越えられる
次元の高い自分を思い出しましょう。

速聴の効果


リスニングということを聞いたことがあると思いますが、
倍速で聞いていると次第にスピードに慣れてきて、聞こえるようになります。

脳のビットをあげるということ言う方もいますが、高速で聞くことで、
脳のビットを上げられるとしたら活用しない手はないですね。

思考は現実化する、即ち、言葉は人生を作るのです。


つづく

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