心理カウンセリングの役割目的
長くなりますが、ぜひ最後までお読みください。
さて、皆さんに質問です。YESかNOでお考えください。
Q1)心理カウンセリングは「精神疾患の人が受けるもの」だ
Q2)心理カウンセリングは占いのようなもので、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」。さほど科学的や医学的な根拠のあるものではない
Q3)精神疾患や発達障害は、心の持ちよう(心の弱さ)だったり、親のしつけの失敗でなるものだ
いくつYESがあったでしょうか?
既にお気付きかと思いますが、正解は全て「NO」です。
もちろん、精神疾患の方が心理カウンセリングを受けることで病気の治療をされることもありますが、アメリカやヨーロッパでは、日本で内科や歯科などを受診する以上の気軽さで心理カウンセリングを受けることが一般的になっています。
また企業やスポーツ選手が専属のカウンセラーをつけていることも少なくありません。
しかし残念ながら日本では、まだ上の質問のような偏見や誤解を持たれている方が多いのですが、これには、私たち心理職の認知活動に関する努力不足もあるでしょうし、心理カウンセリングを受ける際に発生する費用が日本と海外では異なることも大きな原因の一つと考えられます(海外では一般のカウンセリングを受けても保険適用されることが多いが、日本では医療機関で受けた場合のみ保険適用)。
これらの点を踏まえて皆さんにお伝えさせていただきたいことがいくつかあります。
0.大前提として・・・
クライアント(相談者)がどうなりたいかを最優先にするが、本当にそうなることがクライアントにとってベストなのかについては徹底的に話し合った上で、カウンセリングを実施する
1.インナーチェンジングセラピーは、結果的に非常にコスパ(コストパフォーマンス、費用対効果)とタイパ(タイムパフォーマンス、時間帯効果)がいい
例)営業職 失敗してはいけない、完璧にしなければと思いながらも、結果的に客先でのプレゼンが上手く行かない
本:費用→2,500円✕3冊=7,500円 効果が出るまでの期間・時間→不明
自己啓発セミナー:費用→無料〜数十万円 効果が出るまでの期間・時間→不明
インナーチェンジングセラピー:費用:15,000円✕1〜5回 効果が出るまでの期間:1日〜2,3ヶ月
本やセミナーを否定しているものではありません。本やセミナーで効果を得られた方もたくさんいらっしゃると思います。斯く言う私も、自分自身がうつ病で苦しんでいるときには、多くの本を読み、多くのセミナーにも行きました。本を読んだりセミナーに参加した直後は、リーディングハイと言うのか、セミナーズハイというのか、自己分析もできて、行動変容後の自分を思い描いて、やる気に満ち溢れる経験をたくさんしてきました。しかし・・・。そんなに簡単に変えられるくらいなら、うつ病になってはいなかったんです。変えられない何かが自分の中にあり、その部分で、時には泣くほどの葛藤を感じながらも、どうしても変えられない。変えられない自分はやっぱりだめだと思ってしまう。結果的に更に自己肯定感が下がって、うつ状態がより酷くなっていく。そんなことを繰り返していました。
実際に私自身が心理カウンセリングを受けながらインナーチェンジングセラピーについて学んだことで、トータル5年半も苦しんでいたうつ病から半年程度で回復した経験から感じたこと。それは、本やセミナーは「コーチやトレーナーを付けずに独学でプロ野球選手を目指すこと」に近く、心理カウンセリングは「マンツーマンで様々な角度からしっかり分析してくれるコーチやトレーナーと共にプロ野球選手を目指す」のようなものだということです。
その目標を目指すのに、つまり今の問題を解決するのに5年、10年かかってもOKということであれば本やセミナーで、「いやいや、そんなには待てない。今すぎにでも解決したい」方には心理カウンセリングをお勧めします。
とは言え、一つ大事な点があります。
それは「問題解決を決して焦らない」ということです。今の問題をなんとかしたいと焦れば焦るほど心は柔軟さを失い、かえって問題解決まで時間がかかる事が少なくありません。オープンマインド且つゆったりと心理カウンセリングに臨まれてください。
2.インナーチェンジングセラピーは科学的根拠のある心理学理論に基づいて行われている
残念ながら、今の日本の法律・ルールでは、誰でも心理カウンセラーを名乗ることができますし、どんなに科学的根拠のないカウンセリング技法であっても、それを取り締まることはできません。そのため、本当に怪しいカウンセラーやカウンセリング技法が存在していることも事実です。
インナーチェンジングセラピーは1950年代に精神科医E.バーンにより開発された「交流分析」の理論をベースに、その後交流分析の研究者や著名な心理カウンセラーの人たちが開発し発展させた「愛着のカウンセリング」、(株)メンタルサポート研究所代表の倉成央氏が確立した「感情処理法」、アメリカの臨床心理学者のヴァン・ジョインズ、イアン・スチュアート、ポール・ウェアによって開発された「人格適応論」などを適材適所で組み合わせ、相談者(クライアント)の方とともに根拠をもって問題解決に向かうことのできる心理カウンセリングです。
3.相談者(クライアント)が望まない限り、期間・時間ともに不必要に長引くことはない。また、心理カウンセラーから本人が望まない問題解決を無理強いすることはない
インナーチェンジングセラピーでは、毎回のカウンセリングを始める前に必ず、心理カウンセラーと相談者(クライアント)との間で『契約』を結びます。これは金銭的や書面的な契約ではなく、”今日はどんな問題を解決するのか”、”解決した後、相談者はどんな姿になることを臨んでいるのか”ということを、心理カウンセラーと相談者(クライアント)の間で合意し、その「解決した後の姿」を目指してカウンセリングを進めていくという、「口頭ベース」での『契約』です。
つまり、相談者(クライアント)の心理カウンセラー側双方合意の内容で、必ずカウンセリングを進めていくということです。そのため、カウンセラーがゴールを勝手に設定したり、相談者(クライアント)が望んでいないカウンセリングが行われることはありません。
4.心理カウンセラーには法律に基づく「守秘義務」があるため、特別な事情がある場合を除き、カウンセリングの内容やカウンセリングを受けていることが外部に漏れることはない
公認心理師には法律に基づき「守秘義務」が課されています。また心理カウンセラーの倫理として「守秘義務」を厳守することが求められます。
生命の危険がある場合を除き、私達心理カウンセラーは相談者(クライアント)の個人情報はもちろん、カウンセリングや検査を受けたことなどについて、決して許可なく口外、発表等公にすることはありません。
5.インナーチェンジングセラピーは「問題を解決する」だけでなく、「自己実現(目標を達成する)」を可能にできる
多くのカウンセリングは相談者(クライアント)の今の「問題解決」を焦点にして行われます。もちろんインナーチェンジングセラピーも問題解決に向けカウンセリングを行いますが、相談者(クライアント)が「これは大きな問題でもなく『もっとこうなれたらいい』というレベルのものだから、カウンセリングの対象にはならないだろう」と思われているものについても、インナーチェンジングセラピーでは対応することが可能です。
インナーチェンジングセラピーが対応可能で効果が検証されているものについては、以下の記事をご覧ください。
「カウンセリング効果があるもの」
https://note.com/preview/n534d3c0c4a84?prev_access_key=d0f15fd71696e36cb6eb12863feffb45