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「ゲーム機」 松平
この世にはたくさんのゲームがある。
プレステやSwitchなどのゲーム機は一家に一台といっても過言ではないくらい普及していると思う。
私は物心ついた時からゲームが好きだ。
小さい時から数えると、50本くらいのゲームはやってきてると思う。
RPG(冒険系のやつ)やFPS(銃でばんばんする系のやつ)など色んな種類のゲームがある中で、特に好きなものがある。
シミュレーションゲームだ。
中でも主人公を細かくキャラメイクすることができ、その世界で主人公に人生を歩ませるような、日常のシミュレーションゲームが大好きだ。
これはシミュレーションゲームに限らずだが、私は主人公の性別を選べるタイプのゲームをする際、必ず男性に設定する。
その男主人公に、私が今世では絶対経験できないような人生を歩んでもらう。
それを眺めるのがひたすらに楽しい。
男性に設定するのは、より私の人生から離れるからだ。
ゲームの中で、
サラリーマンになり、結婚をし、
一家の大黒柱になり、
子供の成長を見守り、、、
孫が3人できちゃったり。
かなり大袈裟な言い方かもしれないが、
私の人生の中にもう一つ人生ができたようで、すごく愛おしい存在に感じてくる。
そのもう一つの人生をより充実させるべく、現実の私は寝る間も惜しんで、
主人公に出世するよう勉強を促したり、身なりを良くするために筋トレをさせたりなど、ゲームに励んだ。
だがそんなもう一つの人生も、もう半年ほど堪能できていない。
去年の秋頃、季節外れの雷が私の家に落ち、家中の家電が全て壊れてしまったからだ。無論私のプレステ4も壊れた。
実家の唯一のゲーム機であるプレステ4が。
一家に一台はやはり過言だった。
現実も、人生の終わりはこんなにもあっけないものなのだろうか。と考えながら、もう電源のつかないプレステ4を撫でる。
そんなものよりも今世をもっと充実させろ!という神様のお告げだとしたら、おせっかいだなあ。