【振り返り視聴感想】NHK BSプレミアム 追悼 市川猿翁 スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」2023年11月5日放送
初演から9年後の1995年公演の収録を4時間ノーカットで放送されたものです。
まず、深夜0時から4時間だったので、寝ることを優先して録画しました。
本当は今月と来月の『ヤマトタケル』を観てからにしようかと思ったのですが、途中までリアタイした友達の感想を聞いて、観劇前に視聴することを決めました。
それでは感想を。
シネマ歌舞伎でも上映されてきた演目ですが、いつかこの目で生の舞台を観るまではと思っていたので、この視聴が初めてです。
猿翁さん、とんでもないものを作り上げちゃったんですね。
壮大なスケールの物語に豪華な衣装や小物、出演人数の多さ。
舞台も歌舞伎では使わないような場面もあったり。
そこに早替りと白鳥の宙乗り。
原点がここにあるんだなと感じました。
四代目猿之助さんがスーパー歌舞伎Ⅱとして新たな演出を加えつつも、猿翁さんがされた演出も取り入れ続けてきたんだなと知ることができました。
それにしても、この物語は結構重いですねぇ。
兄の謀を止めようとしたら誤って殺してしまって、父の怒りを買い、様々な土地の征伐をさせられ、討ち果たしてるのに全然認めてくれないし、許してくれないし。それで父と分かり合えず、たぶん腹を割って話し合えず無念のまま亡くなるっていう。
ものすごく簡単にざっくりというとこういう話かと。
なんで父上は認めてくれないんだ。
という想いが、すごく心に残りました。
その一方で3人の女性に心の拠り所を求め、必要とされ、結婚し、征伐をしていくうちに自信もつけていく。
人間らしいというか、弱いところもあれば、強いところもあって、傲慢にもなってしまう。
台詞のもつ意味が深いものが多いなぁと感じました。
ヤマトタケルという英雄の話ではあるけれど、観る側として、登場人物の1人1人の心境に共感できたり、教訓になったりするんじゃないかなと思いました。
哲学的な内容でもあるんだろうと思います。
猿翁さんの声と猿之助さんの声がそっくりで、顔はよく見ると違うのだけど、途中で猿之助さんかと錯覚しました。
猿之助さんは猿翁さんを必死に追いかけてきたのかなと。
猿之助さんはまた猿翁さんと違った魅力があるなと感じましたけれどね。
團子くんが「祖父の人生そのもの」って語っていたのだけれど、中車さんの人生でもあり、猿之助さんの人生でもあるんじゃないかと。
歌六さんのフラッグの扱い方が凄く上手で、かなり稽古されたんじゃないかと思いました。
長い時間1人で振ってたのが意外だったので、印象に残っています。
衣装はこれでもか!ってくらい豪華で、刺繍が細かくて綺麗でした。
髪飾りも、フランスの貴族ですか?ってくらい、シャンデリア乗っけてるみたいで凄かったです。
今回も衣装はポスターの感じからしてそのままなんだろうと思うので、双眼鏡で見てこようと思います。
今回の公演に向けて、米吉くんが、ヤマトタケルは結局誰が一番好きなの?って言ってる「ぴあ」の記事↓面白かったです。
https://lp.p.pia.jp/article/news/333793/index.html?detail=true
うまく埋め込みができなかったので、URL貼っておきました。良かったら。
話の内容が深いものだけに、入り込みすぎると大変かもなと思ったのですが、交互出演で違う役もされるので、客観的に見られるから大丈夫かな。
逆に大変なことも沢山ありそうですが、若い力で乗り切って欲しいと思います。
公演前に書き終えたーーー。
事前に見ておこうと思ったのは、演目以外の感情を抱きたくなかったのと、比較したくなかったから。
四代目のを観られてないのは仕方ないとして、隼人くんと團子くんのヤマトタケルをそれぞれのヤマトタケルとして観たかったからです。
なので、今月と来月に観る『ヤマトタケル』は比較なしでまっさらな気持ちで観ようと思います。
今月は隼人くんがヤマトタケル、熊襲弟タケルが錦之助さん、帝の使者が團子くんのAバージョン。みやず姫は笑野さん。
来月は團子くんがヤマトタケル、熊襲弟タケルが歌之助くん、帝の使者が青虎さんのFバージョン。みやず姫は三四助さん。
の公演を観る予定です。
みやず姫は出ないのかなと思ってたら、いつのまにか決定してました。
運よくお二人のみやず姫を観ることができそうです。
AからFまで配役のパターンがあって、どうしようかと思いましたが、合う日にちと色々考えてこのパターンを選びました。
来月は特にフレッシュさがあっていいかなと。
楽しみです。
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