地元の朝市と誰も知らない劇場
これは僕が現実の面白さにのめりこんだ時の物語だ。
僕は2022年現在、ある地方都市で新卒の会社員をしている。
これから書く内容は固有名詞を明言しなかったり、枝葉末節を改変したりしているが仕事の都合上個人の特定に繋がると困る部分があるのでどうか許してほしい。
2021年のある夏の日、上司から明日の朝は朝市で仕事があるから6時に会場へ集合するようにと告げられた。
僕は本心を悟られないよう、慎重に笑顔を作りながらハイと威勢のいい声で答えた―。
新人会社員でなんのスキルもまだな