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ワシントン大学留学体験記 10(シアトルってどこ?編)
シアトルについて少し紹介しようと思う。
シアトルはアメリカ西海岸北部にあるワシントン州の最大都市である。
よく首都(ワシントンD.C.)と混同されることが多いが、そちらは東海岸にある。
緯度は北海道ぐらいかそれより北、なんせ寒いところで
夏になるにつれて日が長く、
冬になるとすぐに日が暮れてしまう。
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気候:
〇冬は一日中、ぽたぽたと雨が降っているか、雪になりかけの雨が降っている。
〇日中の日照時間が短いことで起こる、季節性の気分の落ち込みに苦しむことがある。(Seasonal depression)
私自身、最初はそこまで気にしていなかったが、毎日ずっと曇りの日が続いたことで、どんよりした気分になり、日本は島国であるという事実と太陽のありがたみに気づく。
人:
〇めちゃくちゃフレンドリーな人が多いと思っていたが、そうではない。
Seattle Freezeという言葉があるらしく、シアトルの人はシャイであまり友達を作ろうとしない?みたいな噂もあるらしい。しかし、人それぞれだったし他の場所と比較のしようもなかったので真意についてはよく分からない。
〇シアトルの人たちは、多少雨が降っても傘をささず、服やジャンバーのフードを被りながら普通に歩いている。
街:
〇MicrosoftやGoogleなどで働いている高所得者や他にお金持ちの多い街であった。最低時給、物価、家賃どれも高かった。
〇湖があちこちにあり、小さなビーチや公園も点々とあったので、休日にリフレッシュするために訪れていた。
〇スターバックスが、日本でコンビニを街中にみかけるほどたくさんあった。
〇大学の近くにもホームレスがたくさんいる。以前、大学の寮の入口にホームレスが居座っていて、警察が来ていた。
ちょっと苦労した話:
アメリカ全土の話になってしまうが、単位の違いに苦労した。
なぜなら、気温など単位に関わる話が出てきたら、
一気に会話についていけなくなるからだ。
今日は89°Fだね、といきなり言われても暑いのか寒いのかわからない。
これを16oz入れてくれと言われても、どれぐらい入れればいいのか分からない。
調べればわかるだろ、と思うかもしれないが、いちいち会話の中で調べるのはやっかいだし、ぱっと名前が思い出せないぐらい歯がゆいものである。
そして、私が華氏やマイルを使いこなせないのと同じように、相手もセ氏やメートルに直すことも出来ないので、余計ややこしい。
私は単位の違いを目の当たりにして気づいたことがある。
それは、
単位はそれ自体として存在するのではなく、
私たちの経験から得られた感覚と紐づいて存在している
ということだ。
例えば、300gと言われれば、ごはんだと茶碗2杯分ぐらいかな、とか
500mlと言われれば、ああペットボトル1本分なんだな、とか思えるのは、
すべて経験や感覚に紐づいているからそう思えるのである。
グラムがわからない人が小麦粉2500gがどれほど重たいか分からないように
感覚と紐づかない単位は何を言っているのか本当にわからなかった。
そして、今なお分からないまま帰国してしまった。