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児童・生徒指導㉚レッテルを貼らない児童生徒理解


「明るい子」と「暗い子」、「元気な子」と「大人しい子」など、私たちは子どもに対極のレッテルを貼ってしまいがちです。

しかし、子どもたちはそのように対極的に分けることなどできるのでしょうか。

学級には多様な子どもたちがいます。教師の目から見て「この子はクラスで一番元気だな」と思う子どももいるでしょう。その子と比較すると、「大人しい子」と感じられる子もいるでしょう。そもそもこの見方自体が個人の主観を多大に含んだものであり、何十人もの子どもが存在する中で一人一人に「元気」か、「大人しい」かのような、対極のレッテルを貼れるようなものではないと思います。

私たちはつい、「この子は〇〇な子」というフィルターをかけて子どもたちを見てしまうことがあります。そして、そのフィルターはときに教師の指導においてマイナスな影響をあたえてしまうこともあります。

「明るい子だから〇〇が向いている」などと思い込んで物事を任せたり、向き不向きを判断してしまったりすることがあります。しかし、実は自分の不得意なことにチャレンジしようとしている子がいたり、自分の性格や考え方に向き合おうとしたりしている子がいるかもしれません。教師が無意味なレッテルを貼ってしまうことで、子どもの挑戦の可能性をうばってしまうことがあります。

子どもを単純化して捉えようと考えることで、対極のレッテルを貼ってしまうのだと思います。当然ですが、子どもに限らず人間を単純化して捉えたり、二元論的に分類したりはできません。学級経営においては、一人一人の性格や長所・短所、考え方の傾向などをよく理解しようとする努力が大切であると考えています。


つい「この子は〇〇な子」と無意識のうちに考えてしまい、それが、私たちの言動に表れてしまうことがあります。よりよい児童生徒理解のために、この無意味なレッテルを貼らない意識を心掛けたいです。お読みいただきありがとうございました。それでは。