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1990年10月13日(土)
【道:前田 法重・原田 公司・富田 剛・谷口 竜一・大塚 仁・本田 仁】
「ではでは我らが某サークルRメンバー全員合格を祝してカンパーイ」
原田 公司の乾杯コールが響き渡る。午後7時を少し回った居酒屋『道』。本日は土曜日なので、某サークルRの集会が行われたが、昨日某サークルRのメンバー6名が、冒険者組織に全員合格の発表があったので本日はその話題で持ちきりであった。集会の後、この6名は『道』に集まってきたのである。
「まあ全員合格しそうな気はしてたけど、さすがやな」
「さすが前田さんの後輩達ですよね」
笑顔でビールを飲み干す前田 法重の言葉に、富田 剛が感想を述べる。正確に言えば原田、富田の後輩でもあるのだが、この中で一番年長が前田なので、この表現で間違いないであろう。
「来週から一緒に鍛錬することになるんだけど、谷口は俺と原田、大塚は富田がいるけど、本田は何か寂しいな。誰か1期2期に知ってるやついるんだっけ」
「特にいないですね。まあ気にしないですけどね」
前田が口にした言葉に本田が回答し、目の前のビールを一気に飲み干した。